2018年01月07日

西遊記 ヒーロー・イズ・バック(原題:西遊記之大聖帰来 Monkey King: Hero Is Back)

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監督:田暁鵬(ティエン・シャオポン)
日本語版主題歌:渡梓
日本語吹き替え制作監修:宮崎吾朗
声の出演(日本語吹き替え):咲野俊介(孫悟空/斉天大聖)、羽村仁成(リュウアー)、子安武人(混沌)、麦人(お師匠さま)、遠藤純一(猪八戒/天蓬元帥)、園崎未恵(女妖怪)

妖怪に脅かされる長安。旅の一行が山の妖怪に襲われ、母親は赤ん坊を抱いて崖下へ身を投げた。生き残って川を流されていた男の子は托鉢僧に拾われ、リュウアーと名付け育てられた。親代わりのお師匠様について修行しているリュウアーの憧れは孫悟空。赤ん坊のときに親が持たせてくれたのが孫悟空の人形だったのだ。
町には今も妖怪が出没し、子供をさらっていく。リュウアーは女の子を助けて五行山の洞窟に逃げ込み、何かの封印を知らずに解いてしまった。現れたのは天界で大暴れしたため、お釈迦様に500年もの間、封じられていた孫悟空だった。リュウアーは憧れのヒーローが危機を救ってくれるものと大喜びするのだが。

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孫悟空イラスト入りトレーナー姿の田暁鵬監督(2016年3月)

この作品は2016年に開催された“アニメアワードフェスティバル2016”で上映されました。それまでに観たどの中国アニメとも違っていて、孫悟空のカッコ良さとこどもたちの可愛さに魅了されました。リュウアーはまだ非力ですが、もっと小さな女の子おちびちゃんを守ろうと必死です。自分のことしか考えていなかった孫悟空が心をゆさぶられていく過程に胸が温かくなります。今回また大きなスクリーンで観られるのを一ファンとして喜んでいます。エンドロールも最後までお席でご覧ください。
当時来日した田暁鵬監督にインタビューさせていただきました。田監督は自分のこどもに見せたいアニメを作ったとおっしゃっていました。とても気に入ってくれたそうです。記事は本誌97号に掲載しています。こちらのスタッフ日記もどうぞ。(白)


2015年/中国/カラー/シネスコ/88分
配給:HIGH BROW CINEMA
(C)2015 October Animation Studio, HG Entertainment
http://saiyuki-movie.jp/
★2018年1月13日(土)新宿ピカデリーほか全国順次ロードショー
posted by shiraishi at 19:47| Comment(0) | 中国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

伊藤くん A to E

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監督:廣木隆一
原作:柚木麻子「伊藤くん A to E」(幻冬舎文庫刊)
脚本:青塚美穂
音楽:遠藤浩二
出演:岡田将生(伊藤誠二郎)、木村文乃(矢崎莉桜)、佐々木希(島原智美)、志田未来(野瀬修子)、池田エライザ(相田聡子)、夏帆(神保実希)、中村倫也(久住健太郎)、田中圭(田村伸也)

「伊藤誠二郎 容姿端麗、自意識過剰、無神経、28歳フリーター
超モンスター級[痛い男]“伊藤”が女たちの運命を狂わせる」
20代で一度ヒットを飛ばしたものの、今は崖っぷちのアラサー脚本家・矢崎莉桜。講演会にやってきた4人の若い女性A〜Dの恋愛相談を読み返していた。新作ドラマのネタにするつもりで、もっと無様な展開になるように相談に乗るフリをしながら彼女たちを誘導する毒女である。4人が振り回されている相手が自分のシナリオ講座の生徒、伊藤誠二郎とわかるのに時間はかからなかった・・・。

柚木麻子さんの小説は好きで、原作も早くに読んでいました。このキャストになったのか〜。岡田将生くんがどこまで痛い男になるのかと期待しながら観ました。伊藤君らしいあの色柄のシャツは彼でなくては着こなせないでしょう。全く腹の立つ男なのにそれでも惚れられる伊藤君。矢崎莉桜はもっと年上のイメージでしたが、木村文乃さんの毒女っぷりもなかなか良いです。若い女性たちはA〜E5人のどこかに自分が重なるはず。そして映画を観た後は「女たちよ、男を見る目を養おう。見た目は二の次だ」まさに老婆心ですが。(白)

2018年/日本/カラー/126分
配給:ショウゲート
(C)「伊藤くん A to E」製作委員会
http://www.ito-kun.jp/
★2018年1月12日(金)ロードショー
posted by shiraishi at 19:23| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ドリス・ヴァン・ノッテン ファブリックと花を愛する男  原題:DRIES

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監督・脚本・撮影・製作:ライナー・ホルツェマー
出演:ドリス・ヴァン・ノッテン、アイリス・アプフェル、スージー・メンケス

ドリス・ヴァン・ノッテン。
1958年、ベルギー・アントワープ生まれ。アントワープ王立芸術学院ファッション・デザイン科卒のファッションデザイナー。
1989年にアントワープのナツィオナーレ通りにブティックを開いて以降、春夏秋冬、年4回のメンズとレディースのコレクション発表を一度も欠かすことなく続けている。
本作は、2014年9月にパリのグラン・パレで開催された2015春夏レディース・コレクションの舞台裏から、2016年1月にオペラ座で発表した2016/17秋冬メンズ・コレクションの本番直後までの1年間に密着したドキュメンタリー。

ファッションやブランドに疎い私は、ドリス・ヴァン・ノッテンの名前を知りませんでしたが、ミシェル・オバマ前大統領夫人、ニコール・キッドマンなどセレブに愛されるファッション・デザイナー。
広告は一切せず、自己資金だけで活動。小物やアクセサリーは作らず、洋服だけで勝負。
こんな彼のもとには、世界中から素材の布が届くそうです。そして、ドリス自身、良い素材を求めることに余念がありません。インドのコルカタには刺繍工房を構え、駐在員まで置いています。これには、伝統的な手仕事を絶やさないためという彼なりの思いがあるから。インドの手刺繍を施した布で作った服なら、私も欲しい!
取材を拒み続けてきたドリスから、ようやく許可を取り付けた密着取材。
アントワープの邸宅での、ドリスと彼の公私共にパートナーであるパトリックの日常もカメラは映し出します。広大な庭に咲く花が暮らしを彩り、家庭菜園で出来た野菜が食卓を飾ります。心満たされる環境が、人々に愛されるデザインを生み出していることを感じさせてくれました。(咲)


2016年/ドイツ・ベルギー/93分/16.9/5.1ch
配給:アルバトロス・フィルム
公式サイト:http://dries-movie.com/
★2018年1月13日(土)よりヒューマントラストシネマ 有楽町、新宿武蔵野館他全国順次ロードショー




posted by sakiko at 19:04| Comment(0) | ドイツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ネイビーシールズ ナチスの金塊を奪還せよ!   原題:RENEGADES

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監督:スティーブン・クォーレ(『 イントゥ・ザ・ストーム』)
製作:リュック・ ベッソン、ラファエル・ベノリエル
原案:リュック・ベッソン
脚本:リュック・ベッソン、リチャード・ウェンク
出演:サリバン・ステイプルトン、J・K・シモンズ、シルヴィア・フークス、ディミトリー・レオニダス、チャーリー・ビューリー、ディアミッド・マルタ、ジョシュア・ヘンリー、ユエン・ブレンナー

1995年、サラエボ。ボスニア紛争解決の為に送り込まれたアメリカ海軍の特殊部隊ネイビーシールズ。マット率いる5人組は、戦車で大暴走し、敵の将軍を拉致と大活躍。チーム一番の色男スタントンは、恋に落ちたウェイトレスのララから、かつてナチスが隠した金塊を水没した村から拾い出して、戦争で被害を受けた避難民を助けて欲しいと頼まれる。敵陣真っ只中の湖底から、重さ27トンの金塊をどうやって運び出すのか? タイムリミットは8時間。前代未聞の奪還作戦が始まる・・・

冒頭、モノクロ映像で、1944年8月のパリが映し出されます。戦禍を避けるためルーブル美術館から運び出される絵画の数々。そんな中、ナチスは金塊の山を運び出し、ユーゴスラビアのサラエボ近くの山間の村に隠します。それを見ていた少年がララの祖父。1944年当時10歳位としたら、1995年の時点で、60代前半! 若いお祖父さん!・・・と、つい余計な計算をしてしまいましたが、少年の目の前でダムの水が放流され村が水没していくさまは圧巻。水没した町は、マルタでセットを組んで撮影。その他ドイツ、クロアチア、フランスで撮影。風情あるボスニアをなかなかうまく再現しています。
米軍特殊部隊のネイビーシールズのメンバーを演じた5人の俳優は、全員アメリカ人ではなく、いかに米軍っぽく見せるか工夫したそう。ま、アメリカ人といっても、ルーツはあちこちですから! 地上、水中で繰り広げられるネイビーシールズの活躍に手に汗握りました。激しいアクションの合間に時折こぼれるユーモア溢れる会話もみどころ。(咲)


2017年/フランス・ドイツ/カラー/106分/スコープサイズ/5.1chサラウンド
配給:アスミック・エース
公式サイト:http://renegades.asmik-ace.co.jp/
★2018年1月12日(金)TOHO シネマズ 六本木ヒルズ他にて全国ロードショー




posted by sakiko at 16:36| Comment(0) | フランス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ジャコメッティ 最後の肖像  英題:Final Portrait

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監督:スタンリー・トゥッチ
出演:ジェフリー・ラッシュ、アーミー・ハマー、クレマンス・ポエジー、トニー・シャルーブ、シルヴィー・テステュー

1964年、パリ。ジャコメッティの個展を訪れたアメリカ人の作家で美術評論家のジェイムズ・ロード。友人でもある巨匠ジャコメッティから肖像画のモデルになってほしいと頼まれる。ほんの2日もあれば終わるとの言葉を信じて、アメリカへの帰国便を変更する。翌日、颯爽と墓地を抜けてイポリット=マンドロン通り46番地にあるジャコメッティのアトリエに向かう。ジャコメッティは自宅兼アトリエで、妻アネットと、弟ディエゴと3人で暮らしていた。細長い彫刻や未完成の作品が雑然と置かれたアトリエでさっそくモデルを務めようと座るロード。ところが、愛人カトリーヌが現われ、ジャコメッティはお相手で忙しい。翌日もその翌日も、ジャコメッティの筆はなかなか進まない。いつになったら、肖像画は完成するのか・・・

ロードが絵を覗き込んで、あ〜これでやっと完成だ!と、ほっとするも、あえなく「これじゃダメだ」と、塗りつぶしてしまうジャコメッティ。納得がいかないものは、遺したくない芸術家魂。一方で、愛人がやって来ると、メロメロになって相手をする人間的な面も。黙って見守る妻アネットの心中を思うと、まったく男って〜と呆れます。
ジャコメッティというと、細長い人物の彫刻が思い浮かびますが、絵画や版画も手がけていた芸術家だったことを本作を通じて知りました。

原作は、ジャコメッティが最後に手掛けた肖像画のモデルを務めたロードの回顧録「ジャコメッティの肖像」(みすず書房)。ロードは、ジャコメッティが亡くなって20年後、芸術家としての彼の完璧な伝記を世に送り出しています。二人の信頼関係の賜物でしょう。
1922年にアメリカの上流階級の家庭に生まれたロード。ホモセクシュアルであることを父親に打ち明けたときには精神科にかかれといわれてしまったそうです。1942年、米国陸軍に入隊。Dディ後のパリに駐留していた折、勇気を出してピカソに電話し、その後、ピカソとの長い付き合いが続き、ピカソの伝記も遺しています。2009年、パリで死去。
ピカソとジャコメッティ、二人の芸術家の生涯を後世に知らしめてくれたジェイムズ・ロードという人物にも興味を持ちました。(咲)


2017年/イギリス/90分/シネマスコープ/5.1ch
配給:キノフィルムズ
公式サイト:http://finalportrait.jp
★2018年1月5日(金) よりTOHOシネマズ シャンテほか全国順次ロードショー




posted by sakiko at 16:31| Comment(0) | イギリス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする