監督:ニコス・ダヤンダス
プロデューサー:レア・アポストリデス、ユーリ・アヴェロフ
エーゲ海に浮かぶ長寿で有名な小さなイカリア島。島民は怠惰で変わった宗教・習慣を持っていて、共産主義者が多く、夜通しパーティーもよく開くらしい。そんな噂のあるイカリア島に移住する35歳の若者トドリスに付いて、監督は島へ。
ギリシャは、2010年頃からの経済危機で、3人に一人は貧しく、若者の半分は無職。アテネは治安も悪くなり、皆が不安を抱え、格差が生まれて助け合わなくなった。
そんな中、IT関連の仕事をしていたトドリスは彼女のアナを説き伏せ移住を決意したのだ。生活基盤設営の為、アナより一足先に島に赴いたトドリス。買った古い家に草をかきわけ辿り着く。家を改修しながら、畑も作る。畑を作ったら、生きていけると安心するトドリス・・・
この映画を観ながら、お金というものが存在しなかった時代、人々がどうやって暮らしていたのかに思いを馳せました。基本は自給自足。物々交換で欲しいものを手に入れる。そんなシンプルな暮らし。お金が存在するから、人間は余計な欲を持つことを痛感します。
イカリア島のお年寄りの言葉の数々が心に残りました。
のんびりでも毎日働く。
長生きの秘訣は人生を楽しむこと。
お互いを思いやって生きたい。
島の人たちは、お金に困っている人がいれば、資金集めのパーティーを開きます。
お酒を飲んで、夜通し踊って、楽しみながら人助け。
困った時には、自分も助けて貰える。
なんだかいいなぁ〜 (咲)
ダヤンダス監督の前作『サヨメ』(2011年)は、四国出身で22歳の時、ギリシャのクレタ島に移住した叔母サヨメを描いたドキュメンタリー。
配給:ユナイテッドピープル
ギリシャ/2013年/ギリシャ語・英語/52分/HD/16:9/カラー/ドキュメンタリー
公式サイト:http://unitedpeople.jp/littleland/
★2014年10月11日(土)渋谷アップリンク他にてロードショー!