2017年11月19日

gifted/ギフテッド(原題:Gifted)

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監督:マーク・ウェブ
脚本:トム・フリン
撮影:スチュアート・ドライバーグ
出演:クリス・エバンス(フランク)、マッケンナ・グレイス(メアリー)、ジェニー・スレイト(ボニー)、リンゼイ・ダンカン(イブリン)、オクタビア・スペンサー(ロバータ)

フロリダの小さな港町。メアリーは生まれてすぐに母親を亡くして、叔父のフランクが親代わりとなった。フランクは独身だが、姉の遺志どおり生まれたばかりのメアリに愛情を注いで育ててきた。7歳になって小学校に行き始めるとすぐに、メアリーの天才的な数学の才能が明らかになってしまう。フランクは頑なに特別扱いを拒み、子どもらしくしなさいと言い聞かせる。学校になじんだころ、フランクの母イブリンが孫娘に英才教育を受けさせようとやってきた。フランクとメアリーに拒絶されると、二人を引き離すために様々な妨害工作を始める。

『(500)日のサマー』(2010年)『アメイジング・スパイダーマン』(2012年、2014年)のマーク・ウェブ監督が大作の後に原点に戻ったかのような、心温まるストーリーを送り出しました。キャプテン・アメリカで一躍名をはせたクリス・エバンスが無精ひげにヨレヨレのシャツ、何かワケありそうな叔父役です。メアリー役マッケンナ・グレイスは長いまつ毛と垂れ気味の大きな目が可愛い!2006年生まれだそうですが、この撮影のときはまだ前歯が生えそろっていません。数学の天才少女の役なので、私にはさっぱり意味不明の数式をすらすらと黒板に書いていきます。これは暗記したのでしょうか?ひれ伏したくなります(筆者:数Tで躓きました)。これからどんな女優に成長するのか楽しみです。
欧米には潜在的能力のある“ギフテッド”と呼ばれる子どもたちに特別の教育を施すクラスや学校があるようです。名前の通り「神から選ばれ、特別な能力を贈られた」と認め、さらに育ようとするんですね。日本でもきっとそんな子どもたちがいるのではと思いますが、教育は浸透するのでしょうか。(白)


2017年/アメリカ/カラー/シネスコ/101分
配給:20世紀フォックス映画
(C)2017 Twentieth Century Fox
http://www.foxmovies-jp.com/gifted/
★2017年11月23日(土)よりTOHOシネマズシャンテほか全国で公開
posted by shiraishi at 20:03| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ローガン・ラッキー(原題:Logan Lucky)

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監督:スティーヴン・ソダーバーグ
脚本:レベッカ・ブラント
撮影:ピーター・アンドリュース
音楽:デビッド・ホームズ
出演:チャニング・テイタム(ジミー・ローガン)、アダム・ドライバー(クライド・ローガン)、ライリー・キーオ(メリー・ローガン)、ダニエル・クレイグ(ジョー・バング)、ヒラリー・スワンク(サラ・グレイソン)、ケイティ・ホームズ(ボビー・ジョー)、セス・マクファーレン(マックス)

足が悪いのを理由に。炭鉱の仕事をクビになったジミー・ローガン。このままでは離婚した妻のところにいる一人娘と会うこともできなくなる。一計を案じたジミーは弟のクライドと妹のメリーを誘ってある計画をぶち上げる。それは全米最大のカーレース中に莫大な売上金を盗み出すという破天荒なもの。たまたま地下の作業で売上金の流れを知って思いついたことだった。しかしこれまで強盗など未経験、とことんツキに見放されたローガンファミリーだけでは絶対に不可能だ。それを可能にする爆破のプロがジョー・バング。彼は服役中だったが、面会に行ったジミーとクライドはジョーに「俺たちが脱獄させる」と言い切る。しかも気づかれないようにまた戻るというのだった。本当にそんなことができるのか。

『オーシャンズ』3部作の後映画界から引退宣言していたソダ―バーグ監督の復活第1作。この作品の監督に誰がいいか相談に乗っていたところ、脚本を読んで俄然自分が撮りたくなったのだそうです。監督のもと豪華キャストが終結して、起死回生のクライム+コメディ作品ができました。『マジック・マイク』に続き主演となったチャニング・テイタムは、今度は子煩悩なパパ。娘とのやりとりにほっこりします。自らブリーチしてプラチナブロンドの髪に変えてきたダニエル・クレイグが007と同じ人とは思えないぶっ飛びぶりです。いや、とっても楽しそうです。
ハラハラさせながらいくつのもシーンをたたみかけるように見せて、とても気分のいい作品になりました。お金の流れのシステムはフィクションだそうですので、これを真似てもネコババはできません。(白)


2017年/アメリカ/カラー/シネスコ119分
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント、STAR CHANNEL MOVIES
(C)2017 Incarcerated Industries Inc. All Rights Reserved.
http://www.logan-lucky.jp/
★2017年11月18日(土)より公開中
posted by shiraishi at 19:51| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月12日

不都合な真実2 放置された地球   原題:An Inconvenient Sequel: Truth to Power

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監督:ボニー・コーエン、ジョン・シェンク
出演:アル・ゴア

2016年に製作され、アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞・主題歌賞を受賞した『不都合な真実』の第2弾。前作で地球の気候変動が人類を滅亡させる可能性もあることを訴え、人間が創りだした温室効果ガスの削減への対策の必要性を問うたアル・ゴア元アメリカ副大統領。
あれから10年。アル・ゴアは地球環境問題啓発に貢献したとしてノーベル平和賞を受賞し、さらに自身のすべてを気候変動問題解決の道に賭けてきた。今、出来ることは何か?を問い、2015年にはパリ協定が締結され、全世界が温室効果ガス削減に向け心を一つにした。
ところが、トランプ大統領が就任。地球温暖化はないと言い切り、パリ協定離脱を宣言する。この絶望的な状況の中でも、アル・ゴアは諦めない。「人類の運命は今の私たちに懸かっている。未来の子どもたちを救おう!」と、温厚なアル・ゴアが珍しく声を荒げる・・・

まずは、政治家の判断が、地球の将来をも左右することを見せつけられました。
アメリカ・ファーストを掲げるトランプ大統領ですが、アメリカの企業もパリ協定合意の内容に沿って軌道修正しているはず。アメリカ国内各地で洪水被害も起こり、ニューヨークのグランドゼロも水浸しになった現実をどう考えているのでしょう。国土が荒れては、元も子もないはずです。

本作では、アル・ゴアを追って、グリーンランド、インド、ヨーロッパ、アジア、アメリカへと撮影隊は権力者や科学者と精力的に接する彼の姿を映し出します。
印象に残ったのは、発展途上国の視点での再生可能エネルギーの利用への転換です。
インドでは、化石燃料による大気汚染が深刻な問題になっていますが、インフラ整備も進んでいない中、低コストの化石燃料に頼らざるを得ない実情があります。3億人の貧困層は、そのエネルギーを使うことすらできないでいることに胸を痛めます。太陽光や風力利用のエネルギー開発に転換することで両方の問題を解決すべく、アル・ゴアは資金援助してくれるところを必死になって探します。その努力が実って、低金利の世銀借款が決まったとのこと。

さて、今、私たちが地球の未来のためにできることは?
皆が映画を観て、感じて、実行していけば、きっと大きな力になっていくと思います。(咲)


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第30回東京国際映画祭 クロージング作品として上映され、登壇したアル・ゴア元アメリカ副大統領。

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コンペティション部門審査員長のトミー・リー・ジョーンズとはハーバード大学でルームメイトだった仲。
思わぬ東京での再会となりました。

2017年/アメリカ/98分/カラー/英語
配給:東和ピクチャーズ株式会社
公式サイト:http://futsugou2.jp/
★2017年11月17日 (金) TOHOシネマズ みゆき座ほか全国ロードショー


posted by sakiko at 11:41| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月11日

ザ・サークル(原題:The Circle)

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監督:ジェームズ・ポンソルト
原作:デイブ・エガーズ
脚本:ジェームズ・ポンソルト、デイブ・エガーズ
撮影:マシュー・リバティーク
音楽:ダニー・エルフマン
出演:エマ・ワトソン(メイ・ホランド)、トム・ハンクス(イーモン・ベイリー)、ジョン・ボヤーガ(タイ・ラフィート)、カレン・ギラン(アニー・アラートン)、エラー・コルトレーン(マーサー)

世界ナンバーワンのシェアを誇る超巨大SNS企業“サークル”。カリスマ経営者のベイリーの理想は全ての人間が繋がり、全てを隠さずシェアし、刺激的な毎日を送ること。田舎で優等生だったメイは誰もが憧れるサークルに採用されて舞い上がる。ちょっとしたきっかけでベイリーの目に留まったメイは24時間証拠型カメラで生活を撮影SNSで公開する「シーチェンジ」のモデルケースに大抜擢された。またたく間にフォロワーは1000万人を超え、SNSのアイドルとなる。しかしそれはメイの周りの人間にも大きな影響を及ぼしていた。

トム・ハンクスとエマ・ワトソン初の共演です。どんな危機でもこの人が出てきたら大丈夫、という安心と信頼のハンクスが一筋縄ではいかないカリスマ経営者に。エマ・ワトソン自身きっちりと自分の意見を主張し、Twitterには2500万人のフォロワーがある同世代への影響力の大きいスターです。この作品のメイと重なるところがありますね。
今や電車に乗れば9割の人がスマホ画面を注視。「歩きスマホは危険です」というポスターまであるという、10年前には想像もできなかった世界になりました。小さな機器にいくつもの機能があり、瞬時に情報を得られるのは便利です。けれども自分も覗かれている、知らないうちに情報を収集されていると自覚がありますか?そしてその情報は正しいのでしょうか?SNSに潜む善意と悪意、光と闇の部分を描き出して、じゃあ自分はどうしたらいいのか、と考えるきっかけをもらえる作品でした。(白)


2017年/アメリカ/カラー/シネスコ/110分
配給:ギャガ
(C)2017 IN Splitter, L.P. All Rights Reserved.
http://gaga.ne.jp/circle/
★2017年11月10日(金)東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて公開中
posted by shiraishi at 12:51| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

猫が教えてくれたこと    原題:Kedi (トルコ語で「猫」)

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監督:ジェイダ・トルン 
製作:ジェイダ・トルン、チャーリー・ウッパーマン 
主演猫(castならぬ cats) :サリ、ベンギュ、アスラン・パーチャシ、サイコパス、デニス、ガムシズ、デュマン

アジアとヨーロッパが出会う町、イスタンブール。
ビザンツ、オスマン帝国と、歴史が刻まれた町には猫たちがよく似合う。
そして、そこには、猫たちを愛する人たちがいる。
そんな町で暮らす7匹の野良猫たちと、彼らを優しく見守る人たちの物語。

ガラタ塔の袂を寝城にする虎猫のサリは、母親になり、子猫たちのために餌を探す日々。
工場で暮らすメス猫のベンギュは、甘え上手でなでられるのが大好き。
ボスポラス海峡沿いのレストランの店先に住むアスラン・パーチャシ(小さなライオン)は、鼠退治の名人。
最強のメス猫、サイコパス。餌は食べ残しを旦那に。自分より可愛い猫がいると嫉妬心丸出しで襲う。
オーガニック・マーケットで皆に愛されているデニス。
アーテイストの多いジハンギルで暮らすガムシズ(憂いがない=お気楽)は、よく怪我をするけど気にしない。
ハイソなニシャンタシュの高級レストラン「デリカッテッセン」の前に住み着いているデュマン。灰色の毛に翠の目の高貴な雰囲気。お腹が空いても店の中には決して入らない。ガラスを叩いて知らせる礼儀正しさ。

こんな猫たちの周りには、毎日、10キロの鶏肉で餌を作る男性、猫の傷を治すことで自分の心の傷を癒しているという女性等々・・・

冒頭、ガラタ塔からボスポラス海峡の向こうにモスクが林立する光景が上空から写し出されて、住んでもいいくらい大好きなイスタンブールに一気に心は飛んでいきました。
歴史にはぐくまれたイスタンブールの町も、今、急速に近代化が進んでいる様子が映し出されます。古い住居が壊され、高層アパートやショッピングモールに変貌し、土がなくなると猫たちが用を足す場所がなくなると心配する人たち。でも、心配なのは猫たちだけではありません。これまで築いてきたご近所付き合いがなくなって寂しい思いをしている人たちも多いことでしょう。猫たちを通して、大都市が抱える問題にも言及したドキュメンタリー。
11歳の時に、生まれ育ったイスタンブールを離れた監督にとって、本作は故郷へのラブレターにもなっています。
猫好きの方にはもちろん、猫には興味のない方にも、普段着のイスタンブールの町を楽しんでいただける一作です。(いわゆる観光地はあまり出てきません) 実は私も特に猫好きじゃないのですが、猫の生態も興味深く拝見しました! 猫って、ほんとにわが道をいく生き物だ! (咲)


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公開を前に来日したジェイダ・トルン監督にお話を伺いました。
インタビュー詳細は、特別記事でどうぞ!

2016年サイドウォーク映画祭・ベストファミリーフィルム

配給:アンプラグド 
2016年/79分/ アメリカ/5.1ch/ビスタ/カラー 
c2016 Nine Cats LLC
★2017年11月18日(土)シネスイッチ銀座、YEBISU GARDEN CINEMA他全国順次公開



posted by sakiko at 09:08| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする