2018年01月13日

スキャンダル デジタルりマスター版  原題:朝鮮男女相悦之詞  英題: Untold Scandal

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監督:イ・ジェヨン(『情事』『純愛譜-じゅんあいふ-』)
原案:ピエール・ショデルロ・ド・ラクロ著「危険な関係」(フランス)
出演:ペ・ヨンジュン、イ・ミスク、チョン・ドヨン、チョ・ヒョンジェ、イ・ソヨン

18世紀末、李朝末期の朝鮮。
政府高官のチョ氏夫人(イ・ミスク)は子宝には恵まれなかったが、若い男との恋愛ゲームを生き甲斐にしている。夫が16歳のソオク(イ・ソヨン)を側室に迎えることになり、遊び相手である従弟のチョ・ウォン(ペ・ヨンジュン)に、婚姻前にソオクを妊娠させてほしいと持ちかける。チョ・ウォンはそんな簡単なことよりも、未亡人となって9年間貞節を守っているスク夫人(チョン・ドヨン)を落とせたら褒美をくれと賭けに出る・・・

ドラマ「冬のソナタ」で一世風靡したヨン様ことペ・ヨンジュンの映画デビュー作。ヨン様人気沸騰する中、眼鏡に金髪という冬ソナでのイメージを封印して、髭をはやし韓服の遊び人の貴族に挑戦。日本では、2004年5月22日に封切りされ、9億円の興行収入を記録しました。
貞節を守ってきた純情なスク夫人をあの手この手でモノにしたと思ったら、冷たく捨てる実に失礼な男・・・というのが、2004年に観たときの印象でした。今回、十数年ぶりに観てみたら、それだけではない、複雑な思いを抱えた男でした。エンド・ロールの最後の最後に、その思いをぐっと感じさせてくれる映像がありますので、最後まで席をたたないでご覧ください。

私にとっては、暗い中、塀を越えて屋敷に忍び込もうとしたヨン様が、塀の上ですれ違う若き貴公子のほうに目が釘付けになった映画でした。側室となるソオクに恋して、石垣に恋文を残す貴公子ですが、チョ氏夫人は彼に毒牙をのばします。あ〜 あの可愛い貴公子役は誰?と調べてみたら、チョ・ヒョンジェでした。『スキャンダル』と同じ2003年に主演したドラマ「ラブレター」の神父アンドレア役で日本でも注目されるようになりました。
この度、デジタルリマスター版が公開されると知り、いそいそと試写に出かけました。もちろん、一番の目的は初々しいチョ・ヒョンジェ君でしたが、それにも増して、鮮やかに蘇った李氏朝鮮時代の美しい調度品や衣装と共に繰り広げられる恋の駆け引きを楽しみました。その後、2007年に『シークレット・サンシャイン』でカンヌ国際映画祭女優賞に輝いたチョン・ドヨンの控えめながら確かな演技にも、あらためて注目です。(咲)


フランスの古典恋愛小説『危険な関係』を、18世紀の李氏朝鮮を舞台に映画化した華麗な恋愛ドラマ。華やかな朝鮮王朝を舞台に、優雅に繰り広げられる恋愛ゲームを描き、時代劇ならではの鮮やかな衣装や装飾品の評価も高い本作。
この度、本作でヒロインのスク婦人を演じ、2007年に『シークレット・サンシャイン』での演技により第60回カンヌ国際映画祭女優賞を受賞し今や世界的な実力派人気女優となったチョン・ドヨンとイ・ジェヨン監督からのメッセージを宣伝のポイントセットさまよりいただきました。

■チョン・ドヨン
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「スキャンダル」が1月20日から日本でリバイバル上映されるというニュースを聞き、改めて感慨深く、嬉しい限りです。是非たくさんの観客にご覧いただけることを願います。」

■イ・ジェヨン監督
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「スキャンダル」がこの世に出てから早いもので15年が経ちました。今回日本でリバイバル上映が決定したというニュースを聞き感無量でした。今回「スキャンダル」を大きなスクリーンで観ることができる日本の観客の皆さまが羨ましく思います。15年前、映像に収めた美しい3人の役者たちをご堪能ください。」

★初日 古家正亨さんトークイベント開催!
公開を記念して、初日1/20(土)13:00の回上映終了後にトークイベントが開かれます!  
日時:1/20(土) 13:00の回上映終了後  
場所:Bunkamuraル・シネマ  
ゲスト:古家正亨さん(韓国大衆文化ジャーナリスト)

2003年/韓国/124分/カラー/5.1ch デジタル/R-18
配給:ハーク
公式サイト:http://hark3.com/scandal/
★2018年1月20日(土)よりBunkamuraル・シネマほか全国順次公開




posted by sakiko at 21:13| Comment(0) | 韓国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月12日

密偵(原題:The Age of Shadows)

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監督:キム・ジウン
脚本:イ・ジミン、パク・ジョンデ
撮影:キム・ジヨン
音楽:モグ
出演:ソン・ガンホ(イ・ジョンチュル)、コン・ユ(キム・ウジン)、ハン・ジミン(ヨン・ゲスン)、鶴見辰吾(ヒガシ)、オム・テグ(ハシモト)、イ・ビョンホン(チョン・チェサン)

1920年代、日本統治下にあった朝鮮。イ・ジョンチュルは総督府警務局部長のヒガシから「義烈団監視」の特命を受ける。朝鮮人警察官でありながら愛国の同胞を監視せねばならない。日帝から祖国を取り戻そうとする義烈団のリーダーのキム・ウジンと懇意になり、互いの立場を知りながらの腹の探り合いが展開する。情報が錯綜する中、ジョンチュルは義烈団のチョン・チェサン団長にも引き合わされる。義烈団は京城の施設を破壊するため大量の爆弾を列車に積み込んだ。息詰まる諜報合戦が続くが、どこからか情報が洩れていた。

『悪魔を見た』(2010)のキム・ジウン監督のもと、ソン・ガンホ、コン・ユ、イ・ビョンホンら主役級のスターが集まりました。日本がアジア各地で行ってきたことを、支配されていた側の映画で知らされると、毎度身の置き所がありません。フィクションの形ではあっても、近い史実はあるわけです。学校の近代史ではほぼ端折られていて、映画で初めて知ったときは「自分の無知」に驚きました。同じ敗戦国のドイツが自国の過ちを振り返っていくつもの作品で描いているのになぁ。
この作品は自分の立場と祖国との間で苦悩するソン・ガンホの演技と、日韓双方の諜報合戦が見ものです。ほんの少し出てくるイ・ビョンホンがその場をさらっていきます。
ソン・ガンホは第53回 百想芸術大賞で主演男優賞、ハシモト役のオム・テグ(目力あり。日本語はいまいち)が第53回 大鐘賞で助演男優賞を受賞しています。(白)


2016年/韓国/カラー/シネスコ/140分
配給:彩プロ
(C)2016 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved
http://mittei.ayapro.ne.jp/
★2017年11月11日(土)シネマート新宿ほか全国順次ロードショー
posted by shiraishi at 17:47| Comment(0) | 韓国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月11日

MASTER/マスター 英題 Master

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Ⓒ2016 CJ E&M CORPORATION, ZIP CINEMA. ALL RIGHTS RESERVED

2017年11月10日(金) TOHOシネマズ 新宿他、全国ロードショー!
監督・脚本:チョ・ウィソク
キャスト
イ・ビョンホン:チン・ヒョンピル
カン・ドンウォン:キム・ジェミョン
キム・ウビン:パク・ジャングン
オ・ダルス:ファン
オム・ジウォン:シン・ジェンマ
チン・ギヨン:キム・ミヨン

韓国で実際に起こった最大規模の巨額金融投資詐欺事件(「チョ・ヒパル詐欺事件」)を基に、悪のカリスマと犯罪捜査官&天才ハッカーコンビの壮絶な対決を描く。『監視者たち』のチョ・ウィソク監督が描いた、究極のノンストップ・クライム・アクション。イ・ビョンホンが、ネットワークビジネス詐欺によって得た大金を手にフィリピンへの逃亡劇を繰り広げる極悪非道な悪のカリスマを演じ、カン・ドンウォンが知能犯罪捜査班の刑事キムを演じる。
投資会社ワン・ネットワークのチン会長(イ・ビョンホン)は、側近の天才ハッカーパク・ジャングン、そしてマネジメントパートナーのキムママことキム・ミヨン(チン・ギヨン)と手を組み、最大級のネットワークビジネスで、華麗なテクニックで多額の投資金を集めて裏金を増やし、権力者たちに賄賂をばらまいてビジネスを拡大していた。チン会長を逮捕しようと、知能犯罪捜査班のキム・ジェミョン刑事は、側近のパク・ジャングンに司法取引を持ちかける。
しかし裏切り者の存在を察知したチン会長は、キムママと共に大金を持って行方をくらませてしまった。1年後、チン会長とキムママの遺体が海外で発見されたというニュースが報道されるが、それを疑い、キム刑事は捜査を続ける。フィリピンに高飛びしたチンは新たな詐欺ビジネスを始めていた。「陰謀」「裏切り」リアルでスリリングな展開。カーチェイスや銃撃戦。金融投資詐欺事件を暴く“大逆転”の策略。「ドンデン返し」が見物。

観応えのある作品。次から次へと、いろいろな展開があり、目を凝らしてみていないと、どうなっているの?ここはどこ? と、???となること必至。それにしても韓国のアクションは見応えがあるといえばそうなんだけど、あまりにすごい銃撃戦や、ヒヤヒヤさせられるカーチェイスの連続で、これに耐えられないとちょっと辛いかも。(暁)

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Ⓒ2016 CJ E&M CORPORATION, ZIP CINEMA. ALL RIGHTS RESERVED

2016年/韓国/143分/カラー/スコープサイズ
5.1chデジタル/字幕翻訳:根本理恵
配給:ツイン 
公式HP http://master-movie.jp

特別記事に『MASTER/マスター』カン・ドンウォン 7年ぶりの来日舞台挨拶の記事があります。
http://www.cinemajournal.net/special/2017/master/index.html






posted by akemi at 06:40| Comment(0) | 韓国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月15日

我は神なり(原題:The Fake)

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監督・脚本:ヨン・サンホ「新感染 ファイナル・エクスプレス」「ソウル・ステーション/パンデミック」
声の出演:ヤン・イクチュン(ミンチョル)、クォン・ヘヒョ(ギョンソク)、オ・ジョンセ(チョルウ)、パク・ヒボン(ヨンソン)

ダム建設により、水に沈む予定の小さな村。トラブルメーカーのミンチョルが刑務所から戻ってくる。ミンチョルにひどい目にあわされてきた妻や娘をはじめ村人はいい顔をしない。ミンチョルがいない間に教会が建てられ、牧師だという若い男が村人から崇められていた。笑顔を張りつかせたもう一人の男もうさん臭い。立退料を手に入れた村人たちは、牧師の言葉や奇跡を信じ、献金を続けていた。ミンチョルは村人たちに詐欺だと言ってまわるが、誰も聞く耳を持たない。

ヨン・サンホ監督が2013年に発表し、各地の映画祭で高評価を得たアニメーション。人の心の拠り所である信仰は、他人に強要したり批判されたりするものではなく、書くとき話すときは「取り扱い注意」です。ヨン・サンホ監督はそこへ切り込みました。
このミンチョルは粗暴な嫌われ者ですが、村中が騙されている中、ただ一人詐欺だと見抜きます。しかし日頃の行いが悪いものだから、反対に悪魔が乗り移っていると決めつけられてしまいます。人は真実よりも自分が信じたいものを信じ、見たいものを見るのでしょう。特別信仰心を持たない私など、冠婚葬祭でしか関わることがありませんが、心を預けられれば平安なのだろうと想像します。ひりひりするような痛みの上にさらに塩でも塗られるような、きつい作品でしたが忘れられません。(白)


2013年/韓国/カラー/101分
配給:ブロードウェイ
(C)2013 NEXT ENTERTAINMENT WORLD INC.,&Studio DADASHOW All Rights Reserved.
★2017年10月21日(土)ユーロスペース他にて全国公開
posted by shiraishi at 15:30| Comment(0) | 韓国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年10月12日

あなた、そこにいてくれますか  英題:WILL YOU BE THERE?

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監督:ホン・ジヨン(『キッチン 3人のレシピ』『結婚前夜〜マリッジブルー〜』)
出演:キム・ユンソク(『チェイサー』)、ピョン・ヨハン(「ミセン 未生」)、チェ・ソジン、キム・サンホ、アン・セハ

2015年、カンボジア奥地。医療ボランティアの医師ハン・スヒョン(キム・ユンソク)は、赤ちゃんを助けたお礼に、村の長老から過去に戻れる薬を10粒貰う。帰国し半信半疑で1粒飲んだスヒョンは深い眠りに落ちる。目覚めると、そこには30年前の研修医時代の自分(ピョン・ヨハン)がいた。
実はスヒョンには、30年前に戻ってどうしても会いたい人がいた。イルカの調教師をしていた恋人のヨナ(チェ・ソジン)。遠距離恋愛で、ヨナのイルカショーもなかなか見に行けないでいた。あの時、あぁしていればという思いが、スヒョンを30年前に誘ったのだった。30年前の自分に事実を告げて進言するスヒョン。果たして、若いスヒョンは30年後の自分だと信じて、実行してくれるのだろうか・・・

本作は、フランスの作家ギヨーム・ミュッソのベストセラー小説「時空を超えて」を韓国風にアレンジして実写映画化したもの。
人生を振り返って、別の選択をしていれば・・・と思う局面はいくつもあるけれど、人生にもし・・・はない。でも、悲しい運命をもし変えることができるなら、それほど嬉しいことはないでしょう。一つ、運命を変えたら、その後の人生に矛盾が生じてくるけれど、実にうまく辻褄をあわせています。
でも、なんといっても本作のみどころは、二人一役を見事に演じたキム・ユンソクとピョン・ヨハン。ちょっとした仕草など、二人の努力もあるけれど、キム・ユンソクの若い頃はこんなだっただろうなというピョン・ヨハンをよくキャスティングしたと感心します。
あ〜逆に、ピョン・ヨハンもあんなおっさんになるのか・・・と!
スヒョンの親友テホ役キム・サンホは、出てくるだけで笑わせてくれる名脇役ですが、その若き日を演じたアン・セハも顔だけで笑わせてくれる俳優。
そして、恋人のイルカの調教師ヨナ役のチェ・ソジンの、なんと爽やかなこと!
ホン・ジヨン監督は、女性らしい心遣いで本作を素敵な映画に仕上げています。
『キッチン 3人のレシピ』公開を前に来日された折にインタビューさせていただいたのを懐かしく思い出しました。カーリーヘアの、可愛らしい感じの監督でした。
http://www.cinemajournal.net/special/2009/kitchen2/index.html
亡き梅木直子さんと一緒に取材したのでした。あの時に戻って直子さんにお会いしたい!(咲)


2016年/韓国/111分/カラー/ビスタ
配給:ギャガ・プラス
公式サイト:http://GAGA.NE.JP/anasoko
★2017年10月14日(土)ヒューマントラストシネマ渋谷 他 全国順次ロードショー



posted by sakiko at 21:01| Comment(0) | 韓国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする