2017年12月10日

52Hzのラヴソング(原題:52Hz, I Love You)

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監督・脚本:ウェイ・ダーション
撮影:チン・ディンチャン
音楽:リー・ジェンファン
ジェニファー・ジョン・リー
出演:リン・ジョンユー(小安 シャオヤン)、ジョン・ジェンイン(小心 シャオシン)、スミン(大河 ダーハー)、チェン・ミッフィー(蕾蕾 レイレイ)、リン・チンタイ(ドン師匠)

バレンタインデーを迎えた台北。花屋のシャオシンはアラサーの今も恋人なし。パン職人のシャオヤンはいつも自分を頼るレイレイに片思いしている。彼女が10年越しの恋人ダーハーと同棲中なのも知っているのだけど…。売れないミュージシャンのダーハーの夢をずっと応援してきたレイレイは、生活力のない彼を支え続けるのがこのごろ虚しくなっている。そんな気持ちも知らず、能天気なダーハーは飛び切り大きな花束を注文した。自分のバンドが演奏するレストランで、音楽賞をもらった報告とプロポーズをするつもりなのだ。
配達に忙しいシャオシンとシャオヤンは不注意から衝突し、シャオシンの車が動かなくなる。シャオヤンのバイクに二人乗りして両方の配達をすることになってしまった。

台湾のミュージシャンたちが出演。17曲のオリジナルラブソングを歌う、ハッピーなミュージカル映画。老若男女、様々なカップルが歌い踊ります。ウェイ・ダーション監督は監督デビュー作の『海角七号 君想う、国境の南』(2008)が大ヒットしました。霧社事件を題材とした『セデック・バレ』2部作以来、日本では久しぶりの新作公開です。『セデック・バレ』のリン・チンタイ、『海角七号〜』の出演者たちもそこかしこに登場しますので、よく観ていてください。
タイトルの「52Hz」とは“世界で一番孤独なクジラが発する音の周波数”、ほかのクジラとは周波数が違うため仲間とコミュニケーションがとれず、たったひとりで大海を彷徨っているのだとか。この孤独なクジラをモチーフに、都会の孤独な人々に向けた「決してひとりじゃないよ」という監督流のラヴソングがこの映画なのです(HPより)。台湾では映画と一緒に観客も歌って大盛り上がりだったそうですよ。(白)


●魏徳聖(ウェイ・ダーション)監督インタビューを特別記事にアップしました。こちら

2017年/台湾/カラー/シネスコ/109分
配給:太秦
(C)2017 52HzProduction ALL RIGHTS RESERVED.
http://www.52hz.jp/
★2017年12月16日(土)ユーロスペースほか全国順次公開
posted by shiraishi at 16:06| Comment(0) | 台湾 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月19日

日曜日の散歩者 わすれられた台湾詩人たち  原題:日曜日式散歩者

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監督:黃亞歷(ホアン・ヤーリー)
出演:梁俊文(リァン・チュンウェン)、李銘偉(リー・ミンウェイ)、沈君石(イアン・シェン)、沈華良(イーブン・シェン)、何裕天(デヴン・ホー)

1933年春、台湾南部の古都、台南の町でモダニズム詩人のグループ「風車詩社」が結成された。日本による統治が40年ほど経ち、日本語で教育を受けた若者たちによる、新しい台湾文学を創ろうという動きだった。日曜日になると、皆で集まり、台南の町を散歩しながら詩を語った。
1945年、日本の統治が終焉を迎え、日本語が禁じられた中で、二二八事件、白色テロなど、彼らは迫害を受けるようになる・・・

「風車詩社」に集った人たちの詩が数多くの写真や映像とともに紹介され、日本統治時代の台湾を垣間見ることができました。戦前の10年ほど、母が台湾の基隆で暮らしていた時代とも重なり、感無量でした。戦争が始まり、戦勝を祝っての提灯行列や、出征する男たちを旗を振って見送る人々の姿・・・ 母もあの中にいたような思いにかられました。母の台湾人の同級生からの美しい日本語で綴られた手紙のことも思い出しました。あの時代、日本語教育を受けた台湾の人たちにとって、詩も手紙も日本語で綴るのが自然なことだったのだと。
戦後70年以上経った今になって、「風車詩社」を通じて日本統治時代の台湾のことを台湾人の監督が映像に残してくれたことに感謝したい。(咲)


◆トークイベント: シアター・イメージフォーラムにて10:45回上映後

8/19(土) 吉増剛造(詩人)
8/20(日) 河原功(一般財団法人台湾協会理事)
日本統治期の台湾文学について・実際の書籍資料を用いて
8/26(土) 三木直大(台湾現代詩研究/前・広島大学教授)
詩と歴史のモンタージュ・台湾超現実主義詩の1930年代と1950年代
8/27(日) 笠井裕之(20世紀フランス文学/慶應義塾大学教授)
コクトーと日本のモダニズム−−風車詩社の視点から
9/2(土)  陳允元(映画顧問/政治大学台湾文学研究科博士)
映画『日曜日の散歩者』が出来るまで―風車詩社の文学を中心に
9/3(日)  八木幹夫(詩人/元日本現代詩人会理事長)
台湾のモダニズム詩と西脇順三郎の初期詩篇について

配給:ダゲレオ出版
配給協力/宣伝:太秦
後援:台北駐日経済文化代表処 、台湾新聞社
2015年/台湾/カラー/DCP/5.1ch/162分
公式サイト:http://www.sunpoday.com
★2017年8月19日(土)よりシアター・イメージフォーラムにてロードショー!


posted by sakiko at 08:04| Comment(0) | 台湾 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月06日

海の彼方  原題:海的彼端   英題:After Spring, the Tamaki Family…

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監督:黄インイク(黄胤毓/Huang Yin-Yu/コウ・インイク)
ナレーション:玉木慎吾
出演:玉木玉代、玉木秋雄、登野城美奈子、玉木美枝子、吉原美佐子、玉木茂治、志良堂久美子、玉木文治、玉木慎吾、登野城忠男

1930年代、日本統治時代の台湾から、八重山諸島(石垣島を含む10の島々)に集団移民した台湾農民たちがいた。
本作は、玉木家の3世代を軸に、八重山の台湾移民の歴史を辿ったドキュメンタリー。

沖縄県石垣島。
88歳になる玉木玉代おばあの米寿のお祝いに、100人を超す家族が各地から駆けつける。
やがて、おばあが生きているうちに、もう一度里帰りさせようと、娘や孫がおばあを連れて台湾に赴く・・・

1935年、総督府がパイン産業の国営化を図ったために、農民たちは困窮し、八重山諸島に集団移民した。10年経ち、ようやく安定した頃に、沖縄に米国が侵攻し戦局が悪化する。台湾に疎開した人たちの一部が、終戦後、密入国の形で再度八重山に移り住む。
アメリカによる27年間の沖縄統治時代、台湾移民は無国籍だったが、1972年沖縄が本土復帰した折、日本国籍を取得する。共産中国の国籍となるよりはとの政策だった。

台湾が日本に統治されていた時代、国家政策でパイン生産が国営化されたために台湾から八重山諸島に移住せざるを得なかった人たちがいたことを知りました。そして、戦後も無国籍で苦労した人たち・・・ 
それにしても、玉代さんはすごい! 7人の子供たちが、たくさんの子を産んで、曾孫まで含めると、その数、100人! 歴史に翻弄された人生だけど、それだけでも幸せな人生だなぁ〜と! 人口増加に貢献していない私は、うらやましく思う次第です。(咲)

私が沖縄に行ったのは1977年。船で2泊くらいかけて行った。その船は台湾行きで、途中の那覇で下りたのだった。那覇のあとは石垣を経て、次は台湾の基隆港だったので「沖縄と台湾はそんなに近いんだ」と、その時思った記憶がある。そして、石垣島ではパイナップル畑を歩いた。周り一面パイナップルで、パイナップル特有の匂いが一面に漂っていた。その頃東京では、今みたいに生のパイナップルはほとんど売っていなくて缶詰だったので、生のパイナップルの甘酸っぱい匂いを初めて嗅いだ。その時に実のなり方も知った。実が地面近くにあり上に向かってなっているという、なんとも不思議な光景だった。その時は、まさか台湾の人たちが、パイナップルの栽培技術を持ってきたとは全然思ってもみなかった。
そのことを知ったのは、2015年に公開された『はるかなるオンライ山 〜八重山・沖縄パイン渡来記〜』(本郷義明監督)だった。こちらは、沖縄へパイナップルをもたらした台湾からの入植者たちの歴史をひも解き、沖縄と台湾という2つの文化が出会った過去から未来を見つめていくドキュメンタリーだった。
『海の彼方』は、玉木家の家族を中心に、八重山にパイナップルを根付かせた台湾の人たちの物語になっていた。いろいろな視点から歴史の掘り起こしで昭和史を知るのはとても興味深い。黄監督は、台湾から八重山へ移住した人たちの歴史を3部作で描いていると語っていた。そちらもぜひ見てみたい(暁)。


台湾・日本/2016年/日本語・台湾語/カラー/123分/16:9/5.1ch/DCP/ドキュメンタリー
配給・宣伝:太秦
協賛・後援:台湾文化部、リウボウ、台湾新聞社
公式サイト:http://www.uminokanata.com
★2017年8月12日(土)より ポレポレ東中野ほか全国順次公開!
posted by sakiko at 18:36| Comment(0) | 台湾 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年02月21日

百日告別  原題 百日告別 Zinnia Flower

2017年2月25日より、ユーロスペース他にて公開
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(C) 2015 Atom Cinema Taipei Postproduction Corp. B'in Music International Ltd. All Rights Reserved


監督・脚本 林書宇(トム・リン)  脚本 劉蔚然(リウ・ウェイラン) 
製作 リン・イーリン リン・シーケン
製作総指揮 劉蔚然(リウ・ウェイラン) ジュリア・シェ
音楽 龔ト祺(コン・ユーチー)、蘇打香iソーダグリーン)
出演 林嘉欣(カリーナ・ラム) シンミン役
石錦航(シー・チンハン)ユーウェイ役
張書豪(チャン・シューハオ)レンイー役
李千娜(リー・チエンナ)シンティン役
蔡亘晏(ツァイ・ガンユエン)ジャーイエン役
馬志翔(マー・ジーシアン)シンミン婚約者役

大切な人との忘れられない愛の記憶

高速道路の玉突き事故で、それぞれ最愛のパートナーを失った二人の再生物語。
婚約者を失ったシンミン。妊娠中の妻を失ったユーウェイ。突然愛する人が亡くなり茫然自失の中、その事実を受け止められないでいる二人。
合同葬儀をすませ、初七日、四九日、七七日、100日まで節目ごとの法要に山の上のお寺を訪れる。
二人は悲しみの迷路から抜け出せずにいた。そんな苦しみの中、ユーウェイはピアノ 教師だった妻の生徒たちの家を尋ね歩く…。シンミンは新婚旅行をかねて 新メニューを探しに行くはずだった沖縄 へと旅立つ…。
それぞれの旅の先に待ち受けていたものは…。それぞれの思い。
最愛の人が亡くなった後の悲しみから立ち直るには…。
結婚・育児休業後の復帰作となるカリーナ・ラムがシンミンを演じ、台湾のバンド「五月天 Mayday」のギタリストであるストーン(石頭)ことシー・チンハンがユーウェイを演じる。

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(C) 2015 Atom Cinema Taipei Postproduction Corp. B'in Music International Ltd. All Rights Reserved

淡々とした内容だったけど、じんわりと暖かい気持ちに。
トム・リン監督の妻が亡くなって、その喪失感からの立ち直りを経験し、この作品を作ったという。私自身、一昨年(2015年)の東京国際映画祭でのこの作品の上映直後に母を亡くし、この二人と同じような気持ちの中で過ごしたこの1年だった。身近な人を亡くすという喪失感は、どんな人にもあると思う。そんな、気持ちを監督は表現してくれた。(暁)

左 トム・リン監督 右 シー・チンハン補正_R.jpg
左 トム・リン監督 右 シー・チンハン(2015年東京国際映画祭にて)


製作:原子映象有限公司 
制作支援:沖縄県 
撮影協力:(一財)沖縄観光コンベンションビューロー、沖縄フィルムオフィス
後援:台北駐日経済文化代表処 台湾文化センター 台湾観光局/台湾観光協会 沖縄県観光協会/(一財)沖縄観光コンベンションビューロー
【2015年/台湾/中国語・日本語/デジタル/96分】
配給パンドラ
オフィシャルサイト http://www.kokubetsu.com/
posted by akemi at 00:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 台湾 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月27日

私の少女時代 Our Times(原題:我的少女時代 Our Times)

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監督:フランキー・チェン
製作総指揮:アンディ・ラウ
脚本:ツェン・ヨンティン
撮影:ジャン・ミンチュアン、リー・グォロン
音楽:クリス・ホウ
出演:ビビアン・ソン(リン・チェンシン)、ダレン・ワン(シュー・タイユィ)、ディノ・リー(オウヤン・フェイファン)、デヴィ・チェン(タオ・ミンミン)、アンディ・ラウ

90年代の台湾。チェンシンは、香港の人気スター アンディ・ラウの大ファン。グッズを集め、歌を聞き、愛する彼と結婚するのを夢見る女子高生。もう一人の心の王子様は、校内人気ナンバーワンのバスケ部のイケメン 優等生オウヤン。けれど彼はアイドル並みの人気女子ミンミンと仲がいい。不良のタイユィは、ミンミンに思いを寄せていて、二人を別れさせようとチェンシンに共闘を持ちかける。お互いに都合がいいから手を組んだはずだったのに、なぜかタイユィのパシリ≠ノなってしまったチェンシン。しかし、苦労の甲斐あってついにダブルデートにまでこぎつけた。


 昨年台湾で興行収入第1位、アジア各国でも大ヒットした青春ラブコメ作品がようやく日本で公開されます。出演する若手俳優たちはお初な分フレッシュ、役柄そのままに受け取れました。誰にもあった淡いあこがれや初恋のトキメキ、もう戻れない青春の日々は国も年代も問わず共感できる題材です。欧米の青春ものも数ありますが、特に台湾の青春映画には、いつも胸をキュンとしめつけられます。感性が似ているんでしょうか。きっかけになる「不幸の手紙」は台湾でも流行っていたんですね。
ヒロインのビビアン・ソンは、始まりはいかにも平凡に描かれますが、二人の男子の間で揺れ動いているうちに、隠れていた良さが表に出てきます。二階堂ふみさんにちょっと似ています。彼女も5月公開の『オオカミ少女と黒王子』で女子高生役をやったばかり。ダレン・ワンが、実は細やかで傷を抱えているタイユィを演じて魅力的。粗野にふるまうのは弱みを見せたくないから。
本作は製作にもあたっている香港のスター「アンディ・ラウ」はじめ香港芸能ネタがあちこちにまぶしてありました。フランキー・チェン監督は絶対にアンディファンに違いない!もしかしてグッズもチェン監督の私物ではあるまいか? 
イケメン王子のオウヤンは、当時の台湾アイドルだったジミー・リンの雰囲気。タイユィは、まんま若きアンディでした。服装やいろんなポーズがいちいち昔を思い出させて、特にアンディファンは必見です。(白)


2015年/台湾/カラー/シネスコ/134分
配給:ココロヲ・動かす・映画社○(まる)
(C)2015 Hualien Media Intl. Co., Ltd、Spring Thunder Entertainment、Huace Pictures, Co., Ltd.、Focus Film Limited
http://maru-movie.com/ourtimes.html
★2016年2016年11月26日より新宿武蔵野館他にて全国順次ロードショー
posted by shiraishi at 09:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 台湾 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする