2018年12月09日

暁に祈れ(原題:A Prayer Before Dawn) 

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監督:ジャン=ステファーヌ・ソヴェール
原作:ビリー・ムーア
脚本:ジャン=ステファーヌ・ソヴェール、ニック・ソルトリーズ、ジョナサン・ハーシュベイン
製作:リタ・ダゲール
撮影:ダヴィッド・ウンガロ
音楽:ニコラス・ベッカー
編集:マーク・ブクワ
出演:ジョー・コール、ポンチャノック・マブラン、ビタヤ・パンスリンガム、ソムラック・カムシン

ボクサーのビリー・ムーア(ジョー・コール)は、タイで自堕落な生活を過ごすうちに麻薬中毒者になってしまう。ある日、警察から家宅捜索を受けたビリーは逮捕され、タイで最も悪名高い刑務所に収容される。そこは殺人、レイプ、汚職が横行する、この世の地獄のような場所だった。死と隣り合わせの日々を過ごすビリーだったが、所内に設立されたムエタイ・クラブとの出会いが彼を変えていく。

危ない雰囲気が充満する路地裏。喧騒が溢れる。タイ語には字幕がつかないので、何を言っているのか、さっぱりわからず、見ていていらついた気分になる。これこそ、主人公ビリーの気持ちであろう。
イギリス人ボクサーのビリー・ムーアが再スタートを切ろうとしたタイで刑務所に服役し、汚職・レイプ・殺人が蔓延する中、ムエタイでのし上がっていったことを描いた自伝ベストセラー小説をベースにした作品である。ビリーを演じたのは、ポスト“トム・ハーディ”の呼び声高いジョー・コール。『きみへの距離、1万キロ』で演じた中東の女性に恋をするドローン・オペレーターから一転、ボクサー役を務めるため何か月も肉体改造に励み、鋼の肉体を手に入れ、過酷な30日間の撮影に挑んだ。
ビリーが服役する刑務所はまるで、映画でよく見る捕虜収容所。広めのスペースだが、収容人数を超えると思われる囚人がうごめき合う。不衛生極まりない状況だ。しかも、囚人役の大半に元囚人たちを起用。体験に基づいた迫真の演技に、思わず身の毛がよだつ。
しかし、最初こそ言葉が通じず、孤立していたビリーも次第に囚人仲間と絆を育んでいき、その絆が苦難を乗り越える力となっていく。どんな状況でも希望は捨ててはいけないのだと作品は伝えてくれる。
カンヌ国際映画祭の2017年ミッドナイト・スクリーニング部門にて大きな話題となり、批評家サイト、ロッテン・トマトでも96%という高評価を獲得した。(堀)


2017年/イギリス・フランス/英語、タイ語/シネスコ/117分
配給:トランスフォーマー  
(C) 2017 - Meridian Entertainment - Senorita Films SAS
http://www.transformer.co.jp/m/APBD/
★2018年12月8日(土)ヒューマントラストシネマ渋谷&有楽町、シネマート新宿ほか全国順次公開


posted by shiraishi at 16:31| Comment(0) | イギリス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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