2018年12月02日
マダムのおかしな晩餐会(原題:Madame)
監督:アマンダ・ステール
原作:アマンダ・ステール
脚本:アマンダ・ステール、マシュー・ロビンス
撮影:レジス・ブロンド
編集:ニコラ・ショドールジュ
音楽:マチュー・ゴネ
出演:トニ・コレット、ハーヴェイ・カイテル、ロッシ・デ・パルマ
エレガントなパリの都に越してきた、裕福なアメリカ人夫婦のアン(トニ・コレット)とボブ(ハーヴェイ・カイテル)。セレブな友人たちを招いてとびきり豪華なディナーを開こうとするが、手違いで出席者が不吉な13人に!
大慌てでスペイン人メイドのマリア(ロッシ・デ・パルマ)を“ミステリアスなレディ”に仕立て上げ、晩餐会の席に座らせる。ところが、緊張のあまりワインを飲みすぎたマリアはお下品な“ジョーク”を連発、逆にこれが大ウケしてダンディーな英国紳士から求愛されてしまう。今更正体を明かせないアンとマリアたちのから騒ぎの行方は・・・?
セレブな生活を堪能するアン。それは全て、歳の離れた夫の経済力があるからこそ。しかし、勝気な主人公は高齢の夫を労わることはない。他人事ながら「そんなことで大丈夫?」と心配になる。案の定、夫婦の関係は微妙な模様。数合わせでテーブルにつかせたマリアがいい思いをするのを許せないのは、自分が満たされていないからではないか。しかも、略奪婚をしたアンには「次は略奪されるかもしれない」不安もあるだろう。一度手に入れた立場を手放すのは受け入れがたい。人間の弱さを見た気がする。
一方、マリアは初めこそ裕福な男性のアプローチに戸惑っていたが、デートのときにマダムと呼ばれて気持ちが大きくなり、次第に振る舞いも大胆に。自信は人を魅力的にする。マリアが自分で考え、行動する姿はなんと凛々しいことか。しかし、これはかつてのアンの姿でもある。マリアはこれからどうなっていくのか。興味深い。(堀)
2016年/フランス/英語・フランス語・スペイン語/カラー/スコープ/5.1ch/91分
配給:キノフィルムズ
(C) 2016 / LGM CINEMA ? STUDIOCANAL ? PM - Tous Droits Reserves
http://www.madame-bansankai.jp/
★2018年11月30日(金)よりロードショー
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