2018年11月25日

家族のはなし

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監督:山本剛義
原作:鉄拳
脚本:青塚美穂
撮影:関毅
音楽:遠藤浩二
出演:岡田将生(拓也)、成海璃子、金子大地、佐藤寛太、水田信二、渡辺憲吉、財前直見(母)、時任三郎(父)、田中レイ(拓也子ども時代)

りんご農家を営む両親のもと、愛情いっぱいに育てられた一人息子の拓也。子ども時代は陸上競技で頭角を現し、周囲の期待にそって上を目指していた。しかし思いがけない大怪我で将来の夢が断たれてしまう。挫折した息子を両親は見守り、東京の大学にいく拓也を黙って送り出す。バンド活動にのめりこんだ拓也はメジャーデビューに夢をかけるが、鳴かず飛ばずでバンドは解散寸前。そんなとき父親が入院したと母からの知らせがあり、急ぎ帰郷する。

原作は、鉄拳が2013年に信濃毎日新聞との企画で発表したパラパラ漫画。りんご農家1本でやってきた父親に時任三郎さん、母親に財前直見さん。おふたりが青春ものに出ている頃から見ているので、こんなに大きな息子の両親役になったんだなぁとしみじみしてしまいました。そんな両親に育てられながら、岡田将生さんの拓也ときたら大学を中退してしまったのに報告もせず、仕送りはそのまま受け取っている始末。せっかく届いたりんごもありがたく思うことはありません。幼馴染ならずとも「全く罰当たり!目ぇ覚まさんかい!」と説教したくなります。身体は大きくなっても気分は子どものまま。それでも、挫折した拓也の心中を知る両親は責めたりしません。親心に泣けます。

ずいぶん前のことですが、りんご農家の方が台風の被害で売り物にならなくなったりんごを、「自宅で食べるのには問題ありません」「1円即決・送料だけ負担してください」と、オークションに出したのに出会ったことがあります。なんの利益もなく手間がかかるだけですが、丹精こめたりんごを誰かに受け取ってほしい気持ちが溢れていました。すまなく思いながら、いくつか申し込みました。自分や友人用のほか、いつも通販でお世話になるお魚屋さんにも1箱贈りました。お魚屋さんに理由を伝え、そちらのお魚をりんご農家さんに贈りたいと頼むと、お魚屋さんがお礼とお見舞いを上乗せして送ってくれて、りんごとお魚があちこちへ回りました(笑)。りんご農家さんとお魚屋さんも喜んでくれて、とても嬉しかったのを思い出します。パソコンの記録が飛んでしまって、今は連絡がつきませんがお元気でいらっしゃるでしょうか。(白)


2018年/日本/カラー/シネスコ/80分
配給:KATSU-do
(C)「家族のはなし」製作委員会
http://kazokunohanashi.official-movie.com/
★2018年11月23日(金)ロードショー
posted by shiraishi at 11:39| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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