2018年11月24日
ハード・コア
監督:山下敦弘
原作:狩撫麻礼/いましろたかし「ハード・コア−平成地獄ブラザーズ」 エンターブレイン刊
脚本:向井康介
撮影:高木風太
音楽:Ovall
出演:山田孝之、佐藤健、荒川良々、石橋けい、首くくり栲象、康すおん、松たか子ほか
純粋すぎて世間に馴染めない兄・右近(山田孝之)は精神衰弱気味の牛山(荒川良々)とともに右翼系弱小団体に属し、埋蔵金を探している。エリート商社マンの弟・左近(佐藤健)が兄の不始末の尻拭いをしている。
ある日、牛山が古びた謎のロボットを発見。右近が「ロボオ」と命名して友情関係を深めていく。AIの知識もある左近が、ロボオが見た目とは違い、現代科学の水準を遥かに凌駕する高性能であることを突き止めた。3人はロボオの能力を使い、100憶を超える本物の埋蔵金を見つける。
左近が握る埋蔵金の行方、悲しい牛山の過去、右近の水沼の娘・多恵子(石橋けい)との禁断の恋、会頭・金城の失踪― この腐れきった世の中で、ジレンマを抱えながら生きる彼らの運命は何処へ向かうのか……。
兄は真っ直ぐ過ぎてトラブル多発。しかし、大切な存在は必死に守る。その純粋さが魅力的。弟は兄をバカにしているかと思いきや、兄のダメな点をはっきり口にして、世間と折り合いをつけさせようと心を砕く。演じる山田孝之と佐藤健がいい。距離を置きつつ心配し合う兄弟の間合いが抜群。弟が兄の部屋にいるロボットのことを遠慮がちに聞くシーンのぎこちなさは完璧!
兄は友に対しても家族のように親身になる。それは友が見つけたロボットに対しても同じ。次第に兄、弟、友、ロボットは心を通じあわせた仲間となっていく。オリジナルラストに鑑賞後は温かな気持ちになれるだろう。(堀)
2018年/日本/カラー/アメリカン・ビスタ/124分
配給:KADOKAWA
(C) 2018「ハード・コア」製作委員会
http://hardcore-movie.jp/
★2018年11月23日(金)公開
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