2018年11月11日
体操しようよ
監督:菊地健雄
脚本:和田清人、春藤忠温
撮影:佐々木靖之
音楽:野村卓史
主題歌:RCサクセション「体操しようよ」
出演:草刈正雄(佐野道太郎)、木村文乃(佐野弓子)、きたろう(神田義彦)、渡辺大知(馬場薫)、和久井映見(藤澤のぞみ)
佐野道太郎は妻に先立たれ、シングルファーザーとして娘と二人三脚で円満な家庭を築いてきたつもりだった。ところが、定年退職の日に娘からエプロンを渡されて家事デビュー。慣れない家事に失敗ばかり。暇を持て余していたところ、元上司に誘われて、地元のラジオ体操に参加する。さまざまな世代の人と関わることで、新たな世界を知り、変わっていく。
定年退職した男性が地域で生きがいを見つけ、子離れするまでを描く。
パリっとしたスーツがよく似合う、二枚目の代名詞のような草刈正雄が、ポロシャツをジャージにインしてくたびれた姿をスクリーンに晒す。かなり驚いたが、誰にでも公平に老いは訪れるのねと妙に安心をした。舘ひろし主演の「終わった人」とテーマはかぶるが、普通の人の参考になるのはこちらだろう。定年になったことで会社という居場所を失くした男が会社の代わりになるところを地域で見つけた。うれしくて、ついつい張り切り過ぎて孤立する。他人事とは思えない話である。
結婚したいという若者への対応が、他人と自分の娘では基準が変わる。あるあるな話だろう。それでも父と娘は互いの我慢をぶつけ合うことで分かり合う。笑って泣いて、ラストにホッとする。寒い季節にはこういうハートウォーミングな作品がうれしい。(堀)
2018年/日本/カラー/ビスタサイズ/5.1ch/109分
配給:東急レクリエーション
(C)2018「体操しようよ」製作委員会
http://taiso-movie.com/
★2018年11月9日(金)ロードショー
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