監督:ジョン・M・チュウ
原作:ケヴィン・クワン著「クレイジー・リッチ・アジアンズ」(竹書房)
出演:コンスタンス・ウー、ヘンリー・ゴールディング、ジェンマ・チャン、リサ・ルー、オークワフィーナ、ケン・チョン、ミシェル・ヨー、ソノヤ・ミズノ、クリス・パン、ジミー・O・ヤン、ロニー・チャン、レミー・ハイ、ニコ・サントス
ニューヨーク大学の経済学の教授レイチェル・チュウは生粋のニューヨーカー。労働者階級のシングルマザーに育てられた才媛だ。恋人ニック・ヤンから、故郷のシンガポールでの親友の結婚式に一緒に参列しようと誘われる。空港で案内されたのはファースト・クラス。レイチェルはニックがとてつもない大金持ちの御曹司だと知る。豪華な彼の実家でのセレブが集まるパーティで気後れするレイチェル。元カノや社交界のお嬢様たちはニックが連れてきた恋人への嫉妬をあらわにする。ニックの母エレノアや祖母はじめ家族たちに紹介されるが、財産目当ての交際ではと疑われてしまう。レイチェルは幸せをつかむことができるのだろうか・・・
ミシェル・ヨーの演じる母エレノアが、実にエレガントでゴージャス。堂々としているエレノアも、セレブ一族を率いる真の女帝アー・マー(祖母)の前では一歩引いています。そのアー・マーも結婚当初はすぐには馴染めなかったことでしょう。たとえ経済的環境が同じレベルの者どうしが結婚したとしても、育った家庭環境は違うはず。財閥の御曹司との結婚を、玉の輿と周りの目は厳しいけれど、愛という絆があれば乗り越えられる!? コンスタンス・ウー演じるチャーミングなレイチェルを、きっと応援したくなるでしょう。
本作は、ハリウッドで全員がアジア系キャストで製作された映画として、『ジョイ・ラック・クラブ』(1993年)以来、実に25年ぶり。
レイチェルの友人ペク・リンを演じているオークワフィーナは、ラッパーで脚本家でもある女優。普段はとんでもない格好をしているのに、パーティにはお洒落なドレスを着こなして登場する女性を演じて異彩を放っています。
シンガポールのニュートンサーカスやラッフルズホテルなど昔懐かしい場所から、世界最大の屋上プール“インフィニティプール”まで、新旧のシンガポールもたっぷり楽しめます。(咲)
里帰りに同行し、彼の一族と初めて対面。恋した彼は王族に並ぶ超セレブ一族だった! 主人公は格式の違いを見せつけられる。
お金のある幸せと不自由。彼の従姉妹の健気な努力はかえって夫を傷つけた。夫婦の機微を理解するのは難しい。
厳しい姑も祖母の前ではたじたじ。嫁姑の確執は国や時代を超えて同じなのだ。若い2人の苦悩は繰り返す。姑の主人公への厳しい言葉は、経験からアドバイスだった。それを乗り越えるのは2人の強い愛情が大切。下手な小細工は無用だ。
主人公は姑を麻雀に誘う。ゲーム理論を専門とする教授として、完璧な振る舞いをした。姑との関係に悩む人には参考になるだろう。牌の意味がわかると嫁姑の決着がより理解できるかもしれない。
また、アジアのイケメンが勢ぞろいしているところも見どころ。ゴージャズな舞台に輝く彼らをたっぷり堪能したい。(堀)
2018年/アメリカ/カラー/シネマスコープ/英語/121分
配給:ワーナー・ブラザース映画
公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/crazyrich/?_ga=2.55993647.560651244.1538053049-530050996.1536622550
★2018年9月28日(金)、新宿ピカデリー他 ロードショー!