脚本・監督・出演:アニエス・ヴァルダ、JR
音楽:マチュー・シェディッド(-M-)
フランスの田舎町を旅する年の差54歳の男女二人。
ツートンカラーのおかっぱ頭の女性は、来春88歳になるアニエス・ヴァルダ。「ヌーヴェルヴァーグの祖母」と呼ばれる女性映画監督の先駆者。
サングラスを決してはずさない背の高い男性は33歳のJR(ジェイアール)。大きな写真を印刷できる装置付の「フォト・トラック」で、旅先に住む人たちの大きなポートレートを印刷して貼るという参加型アートプロジェクトを各地で展開している。
この旅では、アニエスと共に、気が向くまま元炭鉱の町、時が止まったような廃村、港町と巡っていく。
(注:年齢は撮影時)
大きく印刷された自分たちの顔が、建物の壁や、石などに貼られたのを楽しそうに見る人たち。そこで暮らす人たちの物語が、アニエスたちとの会話と写真で生き生きと語られる。ドイツ軍が残したトーチカには、悲しい歴史が蘇る。ル・アーヴルでは、ストライキ中の港湾労働者たちがコンテナを様々に並べ替えて、妻たちを被写体として表舞台に立たせて、微笑ましい。そして何より、アニエス・ヴァルダと、JRの会話のひとつひとつが楽しい。人生のヒントになる言葉もいっぱい!(咲)
2017年/フランス/89分/1.85:1/5.1ch/DCP
字幕翻訳:寺尾次郎
配給・宣伝:アップリンク
公式サイト:http://www.uplink.co.jp/kaotachi/
★2018年9月15日(土)シネスイッチ銀座、新宿シネマカリテ、アップリンク渋谷ほか全国順次公開