2018年08月03日

バンクシーを盗んだ男   原題:The Man Who Stole Banksy

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監督:マルコ・プロゼルピオ
ナレーション:イギー・ポップ
出演:
ロン・イングリッシュ(現代アーティスト)
スティーブ・ラザリデス(バンクシーの元マネージャー)
ステファン・ケスラー(収集家)
クリスチャン・オモデオ(芸術史家)
ベラ・バブウン(ベツレヘム市長 *撮影当時)
パオロ・ブッジャーニ(芸術家/パフォーマー/収集家)
フィリップ・トイヒトラー(収集家/芸術家)
カミッロ・タロッツイ(修復家)
ワリド・“ザ・ビースト”・ザワラー(タクシー運転手)
アブ・ヤメン(BANKSY’S SHOP店主)
マイケル・カナワッティ(壁の元持ち主)

2007年、パレスチナ・ヨルダン川西岸地区ベツレヘムの巨大な分離壁に、姿を見せないことで有名なグラフィティアーティスト、バンクシーが集めた14人のアーティストによって6つの壁画が描かれた。その内の1枚「ロバと兵士」は、パレスチナ人をロバに見立てたとして怒った地元住民たちによって切り出され、オークションサイト「eBay」に出品される。コンクリートの塊のまま! 
5年後、ベツレヘムに取材に行った監督のマルコ・プロゼルピオが最初に出会ったのが、「ロバと兵士」を売りとばす一旦を担ったタクシー運転手ワリド・“ザ・ビースト”だった。それを機に、様々な人に話を聞き、切り出された絵を追って、デンマーク、ロンドン、ロサンゼルスへと飛ぶ・・・

バンクシーといえば、分離壁に描いた絵が『オマールの壁』に登場したり、昨年2017年には、3方を分離壁に囲まれてしまったベツレヘム地区の家を世界一眺めの悪いホテル“The Walled off Hotel”として開業したりと、イスラエルの横暴な政策に一石を投じているアーティストという印象が強い。
本作の中でも、取材当時のベツレヘム市長のベラ・バブウンさん(女性です!)が、「バンクシーは私にとっては哲学者。誰よりも正確に気持ちを表わしてくれたことに感謝」と語っている。『バンクシー・ダズ・ニューヨーク』(2014年)で、壁などにゲリラ的に描かれた絵がオリジナルのまま見られるのは時間の問題ということが描かれていたけれど、パレスチナの分離壁の絵は、警察も価値を認め、汚す者がいないか見張っているそうだ。
一方で、タクシー運転手のワリド・“ザ・ビースト”は、「壁に絵を描いて偽善者ぶってやがる。バンクシーはクソ野郎だ」と言い放つ。彼は、壁の絵の売り主カナワッティに「壁を切り取って売れば」と進言したのに、1銭も貰ってないとも言う。実は、この壁画、いまだに売れてないそうだ。
バンクシー自身、この騒動をどんな思いで見ているのだろう。 アーティストとしてのバンクシーには、高さ8メートル、そして、長さはまだまだ伸びる分離壁は、大きなキャンパス。でも、パレスチナの地に描く場所がなくなることを願っているに違いない。(咲)


2018年/イギリス・イタリア/カラー/デジタル/英語/93分
配給:シンカ
公式サイト:http://banksy-movie.jp/
★2018年8月4日(土)ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテほか全国順次公開







posted by sakiko at 18:48| Comment(0) | イギリス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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