2018年07月01日

バトル・オブ・ザ・セクシーズ(原題:Battle of the Sexes)

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監督:ヴァレリー・ファリス、ジョナサン・デイトン
脚本:サイモン・ビューフォイ
撮影:リヌス・サンドグレン
音楽:ニコラス・ブリテル
出演:エマ・ストーン(ビリー・ジーン・キング)、スティーブ・カレル(ボビー・リッグス)、アンドレア・ライズボロー(マリリン・バーネット)、サラ・シルバーマン(グラディス・ヘルドマン)、ビル・プルマン(ジャック・クレイマー)、アラン・カミング(テッド)、エリザベス・シュー(プリシラ・リッグス)

1973年、女子テニスの世界チャンピオンのビリー・ジーン・キングは全米テニス協会が発表した次期大会の女子の優勝賞金が、男子の1/8であることに抗議する。男子と変わらず集客しながら評価されず、女性差別がまかり通っていることに業を煮やして“女子テニス協会”を立ち上げる。一方、元男子世界チャンピオンのボビー・リッグスはギャンブル癖から妻に愛想をつかされ、起死回生のチャンスを狙っていた。男性至上主義を唱え、真っ向から対立。ボビーはキングへ挑戦状を叩きつけるが、キングは見せ物になりたくないと断る。しかし、キングのライバルだったマギーがボビーと戦って完敗、得意満面のボビーをこのままにしておけない。女性は男性に劣るものではない、と挑戦を受けることにする。全米、いや世界中のテニスファンが注目する世紀の試合が始まろうとしていた。

テニス愛好家の方々には周知の事実でしたか?こんな性差を越えた戦いがあったということを、この映画で初めて知りました。1970年代は男女平等を求める機運が高まっていたとき。ウーマン・リブの運動家たちも注目したこの戦いは事実なので結果はわかっているのですが、映画の面白さをそぐものではありません。試合に一喜一憂していました。また、キング自身が自分の隠されていた面に気づいていく過程も織り込み、1人の女性の生き方も描いています。力強く、しかも繊細なストーリーを担うのは、納得の俳優陣。ヴァレリー・ファリス、ジョナサン・デイトン監督夫妻は、俳優選びが上手です。
監督夫妻の『リトル・ミス・サンシャイン』(2006)が世界中で好評でしたが、第19回東京国際映画祭で最優秀監督賞、主演女優賞(アビゲイル・ブレスリン)、観客賞。アカデミー賞では助演男優賞(アラン・アーキン)、脚本賞を受賞しています。スティーブ・カレルはこの作品で叔父役で出演していました。オーチャードホールで満席の観客から暖かい拍手を贈られて本当に嬉しそうだったのを思い出します。
通路で遭ったご夫妻に思わず“Congratulations!”と握手できたのは我ながら上出来でした。ほかの俳優さんたちもみんな現在も活躍中です。(白)


2017年/アメリカ/カラー/シネスコ/122分
配給:20世紀フォックス映画
(C)2017 Twentieth Century Fox
http://www.foxmovies-jp.com/battleofthesexes/
★2018年7月6日(金)TOHOシネマズシャンテほか、全国順次ロードショー
posted by shiraishi at 11:21| Comment(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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