2018年06月17日

返還交渉人 いつか、沖縄を取り戻す

6月30日(土)ポレポレ東中野、7月7日(土)桜坂劇場ほか全国順次公開

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(C)NHK 

監督:柳川強
原案:宮川徹志
脚本:西岡琢也
プロデューサー:西脇順一郎
音楽:大友良英
語り:仲代達矢
原案:宮川徹志「僕は沖縄を取り戻したい 異色の外交官・千葉一夫」(岩波書店刊)
資料提供:那覇出版社、那覇市歴史博物館、沖縄県公文書館

キャスト
井浦新:千葉一夫
戸田菜穂:千葉惠子
尾美としのり:石野文男
中島歩:倉持昌幸
みのすけ チャールズ・グラバー 吉田妙子 平良進 津波信一 佐野史郎 大杉漣 石橋蓮司

1972年、沖縄返還交渉の舞台裏で何が起きていたのか。
日本のプライドをかけアメリカと闘った外交官“千葉一夫”を知っていますか?

1972年、沖縄の返還にあたり、アメリカとの交渉の最前線にいた外交官、千葉一夫。
返還交渉の知られざる歴史を描いたNHKドラマを再編集した劇場版。

今まで見ることのできなかった沖縄返還当時の外交資料が、2010年の外務省の「密約問題調査」がきっかけで公開され、この資料で対米交渉・対沖縄折衝の両面でひとりの外交官が大きな役割を担ってきたことが初めてわかった。この作品は、アメリカの理不尽な圧政に怒り、沖縄の現状に泣いた黒衣の外交官である「千葉一夫」の存在を、非公開資料や遺族への丹念な取材から掘り起こした宮川徹志の「僕は沖縄を取り戻したい 異色の外交官・千葉一夫」を原案に、沖縄返還交渉の裏面史を骨太に描いた。TV放映版に、新たな映像を加え再編集した劇場版の上映が実現。

戦前、兵士として通信を傍受する仕事をしていた千葉は米軍の沖縄上陸作戦を傍受したが、何もできなかった。戦後、「いつか、沖縄を取り戻す」と外交官になった千葉は、アメリカと対等の立場で返還交渉に臨み、アメリカの統治下にあった沖縄からの核兵器撤去や、ベトナム戦争の出撃拠点としないよう激しい外交交渉を重ねた。
 何度も沖縄に足を運び、沖縄の人々と交流し、人々の想い、苦悩に耳を傾けた。政府の思惑、本土との関係、アメリカの態度、押し付けに苦慮したが、妻の惠子に支えられながら返還交渉を続け、「鬼の千葉なくして沖縄返還なし」と言われた。
しかし、全国の米軍専用施設面積に占める沖縄県の割合は、返還時は約58.7%だったが、基地を減らしたかった千葉の思いとは裏腹に、現在では約70.6%にもなっている。

基地問題でゆれる沖縄。政府と沖縄県民の思いの隔たりは大きく、基地が増えた分、沖縄県民への負担は返還前より重くなっている。それにしても米軍は節操というものがないのか。あまりに事故や事件が多すぎる。
政府の側に沖縄の県民のことを思いやる人はいないのかと何回も思ったけど、返還交渉の時には千葉一夫さんという人が交渉人として活躍していたということを、この作品で知った。この人がいなかったら、もっと沖縄は惨めなことになっていたことだろう。ことなかれ主義の官僚たちの中にあって、米軍と対等に臨み、激しく粘り強い交渉をし、「鬼の千葉なくして沖縄返還なし」とも言われたらしい(暁)。


公式サイト www.henkan-movie.com
製作年2018年 製作国日本 制作・著作:NHK 配給太秦
posted by akemi at 20:59| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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