監督・脚本:飯塚健
撮影:山崎裕典
音楽:海田庄吾
出演:渋川清彦(榎田洋二郎)、森岡龍(落合清春)、伊藤沙莉(真木千秋)、滝藤賢一(萩原丈)、諏訪太朗(小島渚)、片岡礼子(永井柊子)、根岸季衣(萩原の母)、余貴美子(志摩ヨーコ)
榎田洋二郎は高校卒業後上京したが、何者にもなれず。39歳で故郷の群馬県渋川市に戻ってきた。町外れにゴミ以外何でも扱うリサイクルショップ“榎田貿易堂”を開いて4年。バイトの人妻・千秋、クールな同僚の清春、常連客のヨーコ、自称チーフ助監督の丈たちとだらだらと穏やかに日々を送っていた。ある夏の日、風もないのに店の看板の一文字が落っこちてきた。「予兆だよ。なんか凄いことがおきる予兆」とつぶやく洋二郎。その後、言葉通り彼らの日常に変化が現われる。それぞれが抱えてきた秘密や悩みが露呈し、少しずつ動き出していくのだった。
ダメダメなのに、どこか憎めない男をやらせたらこの人!の渋川清彦さん(私の中では)が、愛する故郷渋川市を舞台に、同郷の飯塚監督とタッグを組んで、送り出した作品です。のっけからひゃ〜〜なシーンでした。子どもから小銭稼ぎ(あれは18禁でしょう)をしてしまう渋川さん、いや洋二郎ったら『下衆の愛』のテツオよりひどい(誉めています)。
昨年インタビューさせていただいた森岡龍さん、注目中の伊藤沙莉さん、大好きな余さんに滝藤さんも出ています。これは観るっきゃありません。ひとくせある役がよく似合う実力派が揃って、力のぬけ具合と入れ具合が好みの作品でした。テンポの良いセリフ回しと、次々明らかになる真実。たらたらしていそうに見えて、やってくる意外な展開も笑わせてくれます。キャストの仲の良さと作品への愛がよくわかる“初日舞台挨拶記事”はこちら。ぜひ拡散させて、第2弾ができるように応援してくださいませ。(白)
2018年/日本/カラー/シネスコ/110分
配給:アルゴ・ピクチャーズ
(C)2017 映画「榎田貿易堂」製作委員会
https://enokida-bouekido.com/
★2018年6月9日(土)より新宿 武蔵野館、6月16日(土)よりシネマテークたかさき、テアトル梅田ほかロードショー