2018年05月20日

友罪

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監督・脚本:瀬々敬久
原作:薬丸岳「友罪」集英社刊
撮影:鍋島淳裕
音楽:半野喜弘
出演:生田斗真(益田純一)、瑛太(鈴木秀人/青柳健太郎)、佐藤浩市(山内修司)、夏帆(藤沢美代子)、山本美月(杉本清美)、富田靖子(白石弥生)、奥野瑛太(清水)、飯田芳(内海)、忍成修吾(達也)、佐藤浩市(山内修司)ほか

益田純一は、出版社で働いていたが、あることからジャーナリストの夢を手放した。所持金も心細くなり、寮のある町工場に勤めることにする。同じ日に入社した鈴木秀人はどこか影があり、益田よりももっと人との距離をとっている。寮でも誰とも関わらず、そんな鈴木を先輩の清水と内海は疎ましく思っていた。2人は鈴木の不在を狙って部屋を物色し、裸婦像の描かれたスケッチブックを見つける。
ある晩、鈴木は男に追いかけられていた若い女性にすがられて、男に一方的になぐられる。鈴木を巻き込んだ女性は、藤沢美代子。追いかけていたのは元彼で、美代子をアダルトビデオに出して金づるにしていたのだ。美代子は自分のことを知っても動揺しない鈴木に好感を持つようになる。
益田は仕事中に機械で指を切断してしまうが、鈴木のおかげで指はつなげることができた。入院中の益田を元彼女だった清美が訪ねてきた。最近起きた児童殺人事件の取材に行き詰まっているという。事件の概要から、17年前の連続児童殺傷事件の犯人の再犯ではないかと噂が流れていた。益田は世間を震撼させた犯人の少年Aこと青柳健太郎の写真に鈴木の面影をみる。

加害者と被害者、そして家族のその後を描いた作品。罪を犯した人は、糾弾され裁かれますが、それだけでは終わりません。亡くなった人は戻らず、時間が経っても癒えない傷は心の奥深くに残ったままです。では刑期を終えて世間に出てきた人は、生きていてはいけないのか、笑ってはいけないのか?罪を償うとはどういうことなのか?それは一生終わらないのか?
タクシー運転手の山内は、交通事故を起こした息子のため家族が離散。謝罪に行っても罵倒されます。何をしようが戻らない子を思うと、目の前にいる山内を責めるしかない家族もまた悲痛。益田と鈴木ばかりではなく、鈴木に出会った美代子も暗い闇を抱えています。医療刑務所で青柳健太郎を担当した白石弥生もまた、少なくない影響を受けていました。どっちを見ても悲しくて、それでも生きていかなければならない・・・人生って理不尽です。
羊の木』でも感じたのですが、自分がどう思うのか深く問いかけられる“踏み絵”のような作品でした。瑛太さんは『光』(2017/大森立嗣監督)よりももっと感情を抑えた演技で、それを受ける生田斗真さんもまた良かったです。(白)


2018年/日本/カラー/シネスコ/129分
配給:ギャガ
(C)薬丸岳/集英社 (C)2018 映画「友罪」製作委員会
http://gaga.ne.jp/yuzai/
★2018年5月25日(金)ロードショー
posted by shiraishi at 15:17| Comment(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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