2018年03月02日
バケツと僕!
監督:石田和彦
原作・脚本:北島行徳
脚本:山田耕大
撮影:佐々木原保志
音楽:安川午朗
主題歌:紘毅
出演:紘毅(神島大吾)、徳永ゆうき(里谷和人・バケツ)、岡本玲(黒田凛子)、竹島由夏(里谷美由紀)、二木てるみ(高田梅子)、渡辺梓(里谷昌美)、杉田かおる(山崎緑)
気が弱く、最初の勤め先をやめてしまった神島大吾は養護施設で働くことになった。様々な理由でこの施設に預けられ、神島が受け持つ子どもたちの中に、母親に虐待された「バケツ」というあだ名の少年がいた。軽度の知的障害がある彼は中学3年生。卒業すると施設を出なければならないが、就職先は決まらず前途多難。その上バケツが卒業したら引き取ると言っていた腹違いの姉が、結婚するので同居はできないと言ってきた。「かみさま先生」と懐いているバケツを神島は自分のアパートに住まわせることにしたが・・・。
北島行徳氏の小説「バケツ」を映画化。脚本も手がけた北島氏は「無敵のハンディキャップ」というノンフィクションを書いています。障害者プロレス団体を立ち上げ、興行が成功するまでの顛末を書いているのですが、その中にこのバケツと神島先生のモデルらしい人が登場していました。
W主演の神島先生役の紘毅(ひろき)は歌手・前川清の長男でシンガーソングライター。初めて観ましたが、お父さん似のようです。バケツは演歌歌手の徳永ゆうき。いつもニコニコしていて打たれ強いキャラによくはまっています。バケツのセリフの語尾「〜なのよ」が妙に可愛く、これで盗癖がなければいいんだけど〜と思ってしまいました。山崎先生が子どものための指導という名目で行う“折檻(にしか見えない)”があまりにもひどいのに、ほかの先生方は見てみぬ振り。これは映画のための脚色で実際の現場でこんなことはないですよね、ねっ。盗癖もなんらかの治療方法があるのでは?
いろいろありましたが、寄る辺のなかったバケツは初めて頼れる人を見つけました。一方プレッシャーに弱く緊張するとトイレに駆け込むような神島が、バケツとの出会いで変わっていきます。2人の友情と成長の物語。この凸凹コンビに幸せが訪れますように。二木てるみさんが出ていらして、お元気そうなのが嬉しかったです。(白)
2017年/日本/カラー/ビスタ/106分
配給:彩プロ
(C)映画「バケツと僕!」製作委員会
http://baketsu.ayapro.ne.jp/
★2018年3月3日(土)新宿K'Sシネマほか全国順次公開
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