2018年02月10日
かぞくへ
監督・脚本・編集:春本雄二郎
撮影:野口健司
照明:中西克之
録音・整音:小黒健太郎
音楽:高木聡
出演:松浦慎一郎(旭)、梅田誠弘(洋人)、遠藤祐美(佳織)、森本のぶ(喜多)
長崎五島出身の旭(あさひ)は、東京に出てきてボクシングジムのトレーナーで生計を立て、つましく暮らしている。同棲している恋人の佳織との結婚も具体的になってきた。佳織は可愛がってくれた祖母の認知症が進まないうちにと準備を進めている。
子どものころから兄弟のように育ち、五島で漁師をしている親友の洋人(ひろと)に、ジムの顧客・喜多の仕事を紹介する。洋人は喜んで契約に応じ、順調に行くはずだった。数ヶ月後、洋人は卸した鮮魚の代金を踏み倒され、詐欺被害に遭っていた。喜多は雲隠れし、洋人には多額の借金が残ってしまった。責任を感じた旭は結婚を急ぐ佳織に相談するが、取り合ってもらえない。
2016年の東京国際映画祭スプラッシュ部門で上映された作品。当時観ていたシネジャの(美)さんに「よかったよ〜」と聞いて、観られるのを楽しみにしていました。初監督作で自主制作・低予算・ほとんど馴染みのない俳優さん、と厳しい中から生まれています。春本雄二郎監督はオリジナルの脚本にしっかりと時間をかけたそうです。観た後にもずっと主人公たちが心に残りました。
人がみんな違う顔を持っているように「かぞく」もまたそれぞれ違う形を作っています。これまでのかぞく、新しく作るかぞく、壊れることも、一人ずついなくなることもあるけれど、胸の中にはずっとその場所が残っているはずです。
旭と佳織の結婚までの道のりは、同世代の人にはうなずけるエピソードでしょうし、旭と洋人の繋がりは世代に関わらず、こんな親友がいたらと羨ましく思うことでしょう。
春本監督にたくさんお話を伺えましたので、特別記事にもアップいたしました。こちら(白)
2016/日本/カラー/117分
配給:「かぞくへ」製作委員会
(c)「かぞくへ」製作委員会
http://kazokue-movie.com/
★2018年2月24日(土)ユーロスペースほか全国ロードショー
★渋谷・ユーロスペースでの上映が3月16日(金)まで延長になりました。
レイトショーにもかかわらず、たくさんのお客様が足を運んでくださっています。
こちらのサイトに春本監督・キャストの舞台挨拶のようすがレポされていました。
それぞれの役への思いなどがわかります。(白)
http://www.nbpress.online/archives/7224
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