監督・脚本:パオロ・ヴィルズイ
原作:マイケル・ザドゥリアン「旅の終わりに」(東京創元社刊)
脚本:ステファン・アミドン、フランチェスコ・ピッコロ、フランチェスカ・アルキブージ
撮影:ルカ・ビガッツィ
出演:ヘレン・ミレン(エラ)、ドナルド・サザーランド(ジョン)、ジャネル・モロニー(ジェーン)、クリスチャン・マッケイ(ウィル)、ダナ・アイビリリアン
ジョンとエラはもう50年も連れ添ってきた。子どもたちが呆れるほど仲がいい。しかしジョンはアルツハイマーが進行し、エラは末期がんで先は長くない。エラは病院での治療を打ち切り、最愛の夫とキャンピングカーで旅に出るつもりだ。残りの人生は自分たちの好きなようにしたい。元教師だったジョンは敬愛するヘミングウェイの家に行くのが夢だった。フロリダ・キーウェストを目指して二人は出発する。母を病院に、父を施設にと考えていた娘と息子は大パニックだが、心配することしかできない。ジョンの記憶はときどき混乱し、また元に戻り、と不安定だ。エラは知らずにいた秘密をジョンの口から知ってしまう。
ドナルド・サザーランドとヘレン・ミレン、大ベテランの名優2人が夫婦!広いアメリカを南北に横断するキャンピングカーの旅!イタリアで脚本を手にしたパオロ・ヴィルズィ監督は、物語は気に入ったものの、アメリカまで来たくなくて「ドナルド・サザーランドとヘレン・ミレンが出てくれるなら映画を作る」と(当然無理だと思って)プロデューサーに約束したそうです。そしたら2人が出演を快諾した(脚本と監督が気に入って)ので、動かずにいられなくなったとか。そんな相思相愛のスタッフ・キャストから生まれた愛とユーモアに満ちた作品です。ジョンの運転にハラハラし、痛みをこらえるエラに闘病中の友人を思いました。このラストにはいろいろ感想が出るでしょうが、ジョンとエラには相応しいと思いました。皆様はいかがでしょう?(白)
2017年/イタリア、フランス/カラー/シネスコ/112分
配給:ギャガ
(C)2017 Indiana Production S.P.A.
http://gaga.ne.jp/longlongvacation/
★2018年1月26日(金)TOHOシネマズ 日本橋他全国順次ロードショー