2018年01月14日
はじめてのおもてなし 原題:Willkommen bei den Hartmanns 英題:Welcome to Germany
監督:サイモン・バーホーベン
出演:センタ・バーガー、ハイナー・ラウターバッハ、フロリアン・ダーヴィト・フィッツ、パリーナ・ロジンスキ、エリヤス・エンバレク
ミュンヘンの瀟洒な一軒家。教師を定年退職したアンゲリカは、子どもたちも成人して家を出て、大病院の医長を務める夫リヒャルトと二人暮らし。時間を持て余したアンゲリカは、難民を受け入れることを思いつく。子どもたちも帰ってきた日曜日のディナーの場で唐突に発表すると、夫も子どもたちも大反対。アンゲリカは夫を説き伏せ、一緒に難民センターへ面接に行く。二人はディアロというナイジェリアからやって来た亡命申請中の青年を受け入れることを決める。
アンゲリカはディアロにドイツ語を教えたり、一緒に庭仕事したりと、水を得た魚のように生き生きとした毎日を取り戻す。一方、リヒャルトはストレスがたまって、病院で部下にあたりちらし、そろそろ引退をとほのめかされていたのに拍車がかかる。
そんなある日、誤解からディアロが警察沙汰を引き起こしてしまう。家の前には、難民排斥のプラカードを持った者たちまで現われる・・・
今、ヨーロッパ各地で押し寄せる難民を排斥する動きがありますが、本作はそのことに対して声高に物申すものではなく、ディアロという難民を受け入れた家族の一人一人が抱えている問題をコメディータッチで浮き彫りにしていく物語。定年退職後の過ごし方を模索する妻、忍び寄る老いに悩む夫、仕事優先で妻に逃げられ子育てするシングルファーザーの息子、30過ぎても大学を卒業できないでいる娘。観る人によって、誰かしらに共感できる物語。もちろん、難民問題にも目を向けさせてくれます。2016年度ドイツ映画興行収入NO.1を記録したお薦めの一作。(咲)
配給:セテラ・インターナショナル
2016年/ドイツ/ドイツ語/116分
公式サイト:http://www.cetera.co.jp/welcome/
★2018年1月 13日(土) シネスイッチ銀座ほか全国順次公開
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