2017年09月10日

汚れたダイヤモンド(原題:Diamant noir)

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監督:アルチュール・アラリ
脚本:アルチュール・アラリ、バンサン・ポワミロ、アニエス・フォーブル
撮影:トム・アラリ
音楽:オリヴィエ・マルグリ
出演:ニールス・シュネデール(ピエール・ウルマン)アウグスト・ディール(ガブリエル・ウルマン/ギャビー)、ハンス=ペーター・クロース(ジョゼフ・ウルマン)、ラファエル・ゴダン(ルイザ)、アブデル・アフェド・ベノトマン(ラシッド)

パリで窃盗・強盗を繰り返すピエールにある日父が死んだとの知らせがある。15歳で家を出て以来、音信不通だった父の身元確認に行く。ダイヤモンドを扱う商家に育ちながら、研磨作業の事故で手を失った父は精神を病んで、孤独な死を迎えたのだった。ピエールは、生家の財産を独り占めにして裕福な生活を送る叔父一家への復讐の思いがたぎっていく。強盗仲間のラシッドにうちあけ、叔父の元に入り込んでダイヤモンドを盗みだそうと計画する。

冒頭の手際の良い窃盗シーンに注目させられました。初長編だというアルチュール・アラリ監督、「つかみはOK」です。「ハムレット」を下敷きに考えたというストーリーは“父と息子”の繋がりを底に、ダイヤモンドの輝きに魅せられていく主人公を描きます。筆者にはこれからも無縁そうなダイヤモンドの研磨や取引の話も適度に入り、父譲りの才能を発揮していくピエールが方向転換するかと思いきや…。復讐の念に凝り固まったピエールはのっぴきならないところまで行き、観ているこちらは思わず「もうやめたら」と言いたくなりました。
主演のニールス・シュネデールは、本作でフランス映画アカデミー・セザール新人男優賞を獲得。『胸騒ぎの恋人』『ボヴァリー夫人とパン屋』での金髪・巻き毛の美青年役を覚えているのだけど、まだ新人??本作では全く別人に見えた黒髪・髯でナイフのような鋭さを感じさせます。『ポリーナ、私を踊る』(10月28日公開)ではバレエダンサー役とは楽しみ。強盗の指揮をとるラシッド役のアブデル・アフェド・ベノトマンは作家ですが、子どもの頃からの窃盗・強盗で獄中に15年とか。檻の中で書いた体験を元にした短篇が評判になって作家となった変わり種です。撮影後2015年に逝去しているそうです。(白)


2016年/フランス、ベルギー/カラー/115分
配給:エタンチェ
(c)LFP-Les Films Pelleas / Savage Film / Frakas Productions / France 2 cinema / Jouror Productions
https://www.diamantnoir-jp.com/
★2017年9月16日(土)より、ユーロスペースほかにて公開
posted by shiraishi at 16:34| Comment(0) | フランス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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