2017年09月10日
笑う故郷(原題:El ciudadano ilustre)
監督・撮影:マリアノ・コーン、ガストン・ドゥプラット
脚本:アンドレス・ドゥプラット
音楽:トニ・M・ミル
出演:オスカル・マルティネス(ダニエル・マントバーニ)、ダディ・ブリエバ(アントニオ)、アンドレア・フリヘリオ(イレーネ)、ノラ・ナバス(ヌリア)
アルゼンチン出身の作家ダニエルは、長くスペインで暮らしている。ノーベル賞文学賞を受賞後、故郷の田舎町サラスから「名誉市民」の称号を授与したいと招待状が届く。40年ぶりに帰郷し、懐かしい友人知人の温かい歓迎を受けるダニエル。公園には胸像が設置され、絵画コンクールの審査員になり、講演会を依頼され、と充実した毎日となる。しかし、いつしか感傷気分を覆す事態に陥っていく。
ノーベル賞作家が故郷に戻ったばかりに巻き込まれる悲喜劇。第29回東京国際映画祭ワールド・フォーカス部門では『名誉市民』の邦題で上映。主演のオスカル・マルティネスは、ヴェネチア国際映画祭主演男優賞に輝いています。
作家が散々ネタにして書いた故郷にしっぺ返しをくらうのですが、もとはといえば自分が蒔いた種。誰にも文句は言えません。スネに傷持つ人はうっかり帰郷などしないほうが身のため?! ワッハッハーと笑いつつ、故郷は遠きにありて思うもの…と思わず口ずさんだのでありました。オスカル・マルティネスは『人生スイッチ』(2014)にも出演。そちらも濃くて熱い作品でした。(白)
2016年/アルゼンチン、スペイン/カラー/スペイン語/117分
配給:パンドラ
http://www.waraukokyo.com/
★2017年9月16日(土)より岩波ホールにて公開予定
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