監督: ヨン・サンホ
出演: コン・ユ、チョン・ユミ、マ・ドンソク、キム・スアン、キム・ウィソン
早朝5時半、ソウル駅発プサン行き高速鉄道KTX。
証券マンのソグ(コン・ユ)は、プサンで別居中の妻のもとに幼い娘スアンを送り届けるべく、KTX 3号車に乗り込んだ。列車は、試合に向かう野球部員の学生たちや、臨月で実家に向かう夫妻など、早朝から大勢の乗客で混みあっていた。
発車間際、足から血を流した女が12号車に駆け込む。女は、何者かに足を噛まれ、人間を凶暴化させるウィルスに感染していて、突然発作を起こし、女性乗務員に噛み付く。たちまち感染し、11号車に乗っていた野球部員たちも次々に凶暴化していく。パニック状態が、やがて4号車まで押し寄せ、スアンを4号車のトイレに連れて行ったソグは大慌てで3号車に戻る。その時、ソグは感染者が自力ではドアを開けられないことに気付く。ソグは、無事、スアンをプサンまで送り届けることができるのか・・・
感染して次々とゾンビと化していく中で、なんとか自分は襲われないようにと身を守る人々。エゴ丸出しで、まだ襲われていない人までも締め出そうとする男も。離れ離れになり、感染してしまった姉を見守るしかない妹。身重の妻を守る頑強な夫(このところ、あちこちの映画で活躍のマ・ドンソクさんが好演)。危険が身に迫る中、これまで仕事人間で家族を省みなかったことを思うソグ・・・。様々な人間模様が繰り広げられます。
発車間際に駆け込んだ足から血を流した様子の変な女を演じているのは、映画『怪しい彼女』のシム・ウンギョン。なのですが、変わり果てた姿に、彼女だとわかりませんでした。
『新感染 ファイナル・エクスプレス』の前日譚にあたるアニメーション映画『ソウル・ステーション/パンデミック』(9月30日公開https://pandemic-movie.com/)で、夜を彷徨う女性ヘスンの声を担当しているのがシム・ウンギョン。
本作を観たあと、先に作られた『ソウル・ステーション/パンデミック』を観たのですが、アニメで描いたゾンビの動きを、忠実に実写で再現したのがわかって、そっくりな動きに思わず笑ってしまいました。ぜひ見比べてみてください。(咲)
2016年/韓国/118分
配給:ツイン
公式サイト:http://shin-kansen.com/
★2017年9月1日(金)新宿ピカデリー他全国公開