監督:ダニエル・トンプソン(『モンテーニュ通りのカフェ』)
出演:ギョーム・カネ、ギョーム・ガリエンヌ、アリス・ポル、デボラ・フランソワ、サビーヌ・アゼマ.
画家ポール・セザンヌと、小説家エミール・ゾラ。
本作は、幼馴染の二人の40年にわたる友情と確執を描いた物語。
1852年、南仏エクス=アン=プロヴァンス。学校でいじめられていたゾラをセザンヌが助け、ゾラがお礼に籠に入れたリンゴを届けたことから、二人の友情は始まった。
セザンヌは裕福な銀行家の息子、ゾラはイタリア移民の父を幼い頃に亡くした母子家庭の息子だった。
詩人を夢見てパリに居を移したゾラを追って、セザンヌも父の反対を押し切って画家を志してパリに赴く。「居酒屋」「ナナ」で若くして名声を得たゾラと対照的に、セザンヌの絵はなかなか認められない。
1886年、ゾラは画家をモデルにした小説「制作」を発表する。この小説が、ゾラとセザンヌの友情に大きな変化をもたらす・・・
監督作品『モンテーニュ通りのカフェ』や、『ラ・ブーム』『王妃マルゴ』などの脚本で知られるダニエル・トンプソン。彼女が15年の歳月をかけて調べ上げたセザンヌとゾラの関係を想像を巡らして脚本を書き、実際に二人が過ごしたエクス=アン=プロヴァンスやパリで撮影した物語。
今や、ポスト印象派を代表する画家として、その名を馳せているセザンヌですが、かなり晩年まで苦難の時代を過ごしたことを知りました。
幼馴染でお互い芸術家の道を目指したゾラが先に成功したことを、セザンヌはどんな思いで見ていたのでしょう。ダニエル・トンプソン監督の描いた二人の関係は、どこまで真実に迫っているのでしょう。天国にいる二人の感想を聞きたいものですね。(咲)
2016年/フランス/フランス語/114分/DCP/2.39/5.1ch
配給: セテラ・インターナショナル
公式サイト:http://www.cetera.co.jp/cezanne/
★2017年9月2日(土)よりBunkamuraル・シネマほか全国順次公開