監督:イシアル・ボジャイン(『ザ・ウォーター・ウォー』)
脚本:ポール・ラヴァーティ(『天使の分け前』『わたしは、ダニエル・ブレイク』)
出演:アンナ・カスティーリョ、ハビエル・グティエレス、ペップ・アンブロス
スペイン、バレンシア郊外。養鶏場で働くアルマは、気の強い、ちょっと変わり者の20歳の女の子。家族の営むオリーブ農園が経営難で、お祖父ちゃんの大事にしていた樹齢2000年のオリーブの樹を、お父さんが売り払ってしまう。食事も喉を通らなくなって、しょんぼりしているお祖父ちゃんの為に、オリーブの樹を取り戻そう!
c Morena Films SL-Match Factory Productions-El Olivo La Película A.I.E
アルマは、叔父や同僚のラファに、ドイツの会社と交渉成立したので受け取りに行くと嘘をついて、大きなトレーラー車を借り、ドイツを目指す・・・
c Morena Films SL-Match Factory Productions-El Olivo La Película A.I.E
樹齢2千年ものオリーブの樹が切られて、環境をアピールする会社のシンボルに飾られている!
c Morena Films SL-Match Factory Productions-El Olivo La Película A.I.E
新聞記事でそのことを知って驚いた脚本家のポール・ラヴァーティが、妻であるイシアル・ボジャイン監督に話したことが、この映画の始まりだったそうです。
イシアル・ボジャイン監督は、ビクトル・エリセ監督の『エル・スール』でヒロインを演じるなど女優として活躍した後、監督に転じた、スペインを代表する女性監督。ケン・ローチ監督の『麦の穂を揺らす風』『わたしは、ダニエル・ブレイク』の脚本を担当したポール・ラヴァーティとご夫妻とは、実に名コンビですね。
オリーブの樹が切られるというと、パレスチナの人たちが大事にしてきたオリーブが、イスラエルの入植で無残にも切られていることが頭にまず浮かびます。スペインでは、経営難で切って売られることが増えているのだとか。
無謀にもドイツの会社に乗り込もうとするアルマは、まさに現代のドン・キホーテ。
長い長い年月を生きてきた樹を切ってしまうという愚かさを、ユーモアを交えながら、しっかりと伝えてくれる物語。型にはまらない若者のエネルギーが、社会を変えてくれることも感じさせてくれます。(咲)
2016年/スペイン/99分
配給:アット エンタテインメント 宣伝:ムヴィオラ
公式サイト:http://olive-tree-jp.com/
★2017年5月20日(土)よりシネスイッチ銀座にてロードショー、他全国順次公開