2017年04月23日
イップ・マン 継承(原題:葉問3)
監督:ウィルソン・イップ
脚本:エドモンド・ウォン
撮影:ツェー・チュントー
アクション監督:ユエン・ウーピン
音楽:川井憲次
出演:ドニー・イェン(イップ・マン)、リン・ホン(ウィンシン)、マックス・チャン(チョン・ティンチ)、マイク・タイソン(フランク)、パトリック・タム(サン)、ケント・チェン(ポー)、チャン・クォックワン(ブルース・リー)
1959年の香港。イップ・マンは愛妻と小学生の息子とこの街に暮らし、“詠春拳”の普及に力を注いでいる。気がかりなのは妻の体調が思わしくないこと。
好景気に沸く中、悪徳不動産業者が小学校の土地に目を付け、いやがらせを繰り返していた。裏社会を牛耳っている不動産王フランクが、立ち退かせようと手をまわしていたのだった。イップ・マンは街と妻子を守るために、人々と共に立ち向かうのだが。
『イップ・マン 序章』(2008)『イップ・マン 葉問』 (2010)に次ぐ第三弾。どちらもウィルソン・イップ監督。日本では2010年の東京国際映画祭で2本同時に上映されましたが、一般公開は順序が逆になりました。
2010年11月『イップ・マン 葉問』公開時に行われた「『イップ・マン 葉問』〜ブルース・リー誕生日記念イベント〜」のレポがこちらに。
第3弾の本作は香港の生活になじんだイップ・マンが、悪徳不動産業者と戦いますが、それがマイク・タイソンとは、びっくりしました。どういういきさつでこのキャスティングだったのか?!商売では冷酷でも自分の家族には良き父親で、闘いでは潔いところがあるなかなかいい設定でした。ドニーさんのイップ・マンは端正で愛妻家、俺様なところが微塵もなくて女子からの好感度高いです。
『グランド・マスター』(2012年/ウォン・カーウァイ監督)の目の覚めるようなアクションで一躍有名になったマックス・チャンが父兄の一人で登場します。いろいろとありましてイップ・マンと一線交えることになり、それが超重量級のタイソン戦とはまた違う見どころ。マックス・チャンはユエン・ウーピンの「袁家班(ユエン・アクションチーム)」に20代から所属していて、スタントやアクション指導を長く勤めていた人。奥様が香港のスター、エイダ・チョイ(蔡少芬)、第33回香港電影金像奨で助演男優賞を受賞したとき、彼が無名のころから支え続けた夫人の嬉し涙にくれる様子が映っています。本人も涙をこらえつつ挨拶(動画サイトで検索を)。主人公の敵役で腕はたつが冷酷、という役がこれまで多かったのですが、笑顔全開のいい役もたまには振ってほしいものです。
パトリック・タムのチンピラぶりと、お約束のブルース・リーの登場シーンもお見逃しなく。(白)
2015年/中国・香港合作/カラー/シネスコ/105分
配給:ギャガ・プラス
(C)2015 Pegasus Motion Pictures (Hong Kong) Ltd. All Rights Reserved.
http://gaga.ne.jp/ipman3/
★2017年4月22日(土)新宿武蔵野館 ほか 全国順次ロードショー
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