2017年04月09日
グレートウォール(原題:長城/英語題:The Great Wall)
監督:チャン・イーモウ
脚本:カルロ・バーナード、ダグ・ミロ、トニー・ギルロイ
出演:マット・デイモン(ウィリアム・ガリン)、ジン・ティエン(リン・メイ司令官)、ペドロ・パスカル(ペロ・トバール)、ウィレム・デフォー(バラード)、アンディ・ラウ(ワン軍師)、ルハン(ホン・ヨン)、チャン・ハンユー(シャオ将軍)、エディ・ポン(ウー司令官)、ケニー・リン(チェン司令官)、ホアン・シェン(ドン司令官)、ワン・ジュンカイ(皇帝)、チーニー・チェン(皇帝警備)、チェン・カイ(シェン特使)
シルクロードを旅する傭兵のウィリアム一行は金品を狙う馬賊に遭遇。数名が逃げ出せたが洞窟で未知の獣に襲われ、生き残ったのはウィリアムとトバールだけとなった。ウィリアムが切り落とした獣の手首を持って逃げた先には見たこともないほど巨大で果てのない城壁があった。甲冑に身を固めた兵士に囲まれ、武器を捨てて中に入った二人は、この城壁が外敵から首都を守るために築かれた強固な要塞と知る。敵とは古くから60年に一度現れる伝説の怪物「饕餮(とうてつ)」、ウィリアムが戦った獣だった。
人類史上最大の建造物「万里の長城」は21196,18km。建造に費やした年数1700年。数多くの伝説に彩られています。ハリウッドの脚本で中国のチャン・イーモウがメガホンを取ったこの作品は、宋の時代を想定したファンタジー色の濃いものです。製作費は150億円!
圧倒的な数と力を誇る敵を前に命を惜しまず身を捧げる禁軍の戦士と、自分の金と名声のためだけに生きて来た西洋の傭兵の出会いから始まります。
まず目を奪われるのが壮大な長城。ハリウッド式の外壁を作ってそれと見せるものでなく、レンガと石と土で作られたというのに恐れ入りました。きりりとしたリン司令官の指揮のもと女性兵士が戦うのも珍しく、戦闘ゲームの登場人物が生身でいる感覚です。しかしきりなく襲撃してくる「饕餮(とうてつ)」相手では、人間の被害が大きすぎます。あれは絵的には美しくても戦術的にはまずくないか?と思ってしまいました。
中華圏で人気の若手俳優たち、ルハン、ホアン・シェン、エディ・ポン、チーニー・チェン、ケニー・リンらが出演していますが、凛々しい甲冑姿です。軍隊ごとに5色に分けられた兵士たちの武具や衣装は、一時停止してじっくり見たくなるような美しく手の込んだものでした。
『インファナル・アフェア』シリーズのアンディ・ラウと、それを基に作られた『ディパーテッド』のマット・デイモン、共に警察に潜入したマフィアの男を演じた二人が共演したのも興味深いところです。現場では冗談を言い合ったとか。マットは弓の名手役のため猛特訓、アンディは軍師役なのでアクション場面は多くありませんが、かなり多い英語のセリフを感情こめて言えるように練習を重ねたそうです。
3Dではいろんなものがガンガン飛んできますので、心して観るのをお勧めします。(白)
2017年/中国、アメリカ合作/カラー/シネスコ/103分
配給:東宝東和
(C)Universal Pictures
http://greatwall-movie.jp/
★2017年4月14日(土)よりロードショー
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