2017年01月15日

東京ウィンドオーケストラ

tokyo wind.jpg

監督・脚本:坂下雄一郎
出演:中西美帆(樋口詩織)、小市慢太郎(橘和也)、松木大輔(田辺昌平)、星野恵亮(杉崎耕史)、遠藤隆太(中田健吾)

屋久島の町役場に勤める樋口詩織は、毎日繰り返される単調な日々にうんざりしていた。しかし今日は東京の有名オーケストラが屋久島にやってくる。同僚の橘和也は憧れのオーケストラの演奏会を企画し、ようやく実現することになって上機嫌だ。
港に到着した吹奏楽団「東京ウインドオーケストラ」は、豪華なリゾートホテルに案内され、島をあげての歓迎ぶりに何かがおかしいと思う。彼らはアマチュアの吹奏楽団にすぎず、一字違いの一流オーケストラ「東京ウンドオーケストラ」と間違えられたのだと気づいた。そのころ樋口もリーダーの杉崎の名刺を見て、自分の手違いでよく似た名前のアマチュア楽団を招待してしまったことに愕然とする。慌てて控え室を覗くと、怖気づいた団員たちが逃げ出した後だった。樋口は自転車を飛ばして彼らをつかまえ、「このまま本物ってことでいきましょう」と説得する。先払いのギャラで楽器を買ってしまった彼らもしぶしぶ同意するのだが…。

坂下雄一郎監督の商業デビュー作。小さな勘違いから巻き起こったドタバタコメディ。「もっと早く気づくでしょう、普通」と突っ込みたくなるものの、お約束のような展開にやっぱり大笑い。退屈な毎日にあきあきしていた樋口と、中学生より下手なアマチュア楽団員たちがピンチに陥って、あせりながらも精一杯頑張る様子にハラハラします。いつしか「演奏がうまくいきますように」と応援していました。ヒロインの小西美帆さんがとても魅力的です。10人の楽団員さんたちのその後も見てみたいです。
2014年の沖田修一監督作『滝を見にいく』、15年の橋口亮輔監督作『恋人たち』に続く、「作家主義」「俳優発掘」を理念に掲げる松竹ブロードキャスティングのオリジナル映画プロジェクト第3弾。(白)


2016年/日本/カラー/ビスタ/75分
配給:松竹ブロードキャスティング、アーク・フィルムズ
(C)松竹ブロードキャスティング
http://tokyowo.jp/
★2017年1月21日(土)新宿武蔵野館ほか全国順次公開
posted by shiraishi at 15:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック