監督:オタール・イオセリアーニ
出演:リュファス、アミラン・アミナラシヴィリ、ピエール・エテックス、マチュー・アマルリック、トニー・ガトリフ
フランス革命の時代。ギロチンに賭けられる罪人を、楽しそうに編み物しながら見物する女たち。刑が執行され、パイプをくわえたままの首を大事そうに受け取る女性。
とある戦場。金品を奪い、女を強姦する兵士たち。陣地に戻り、洗礼を受ける兵士たち。テントに入り軍服に着替える牧師の身体には入れ墨が。
現代のパリ。ローラースケートで路上強盗をする少女たち。
酔っ払いがロードローラーに轢かれてしまう。のされてぺしゃんこになった男を自宅に届けると、「ドアの下から入れて」という奥さん。
アパートの庭で編み物を楽しむ女性たち。
貴族で博学のアパートの管理人は、怪しげな男たちと武器取引をしているらしい。
骸骨集めが趣味の人類学者・・・
フランス革命の時代、戦争の時代、そして現代のパリと、人々の営みがユーモアを交えながらも辛辣に描かれます。
上記に紹介したほかにも、現代のパリでは、警察署長とその娘、男爵、貴婦人、ローラースケート強盗団の青年などなど、様々な人が登場して、観終わってみると、なんだったのかよくわからない不思議な感じ。
グルジア(現ジョージア)出身でパリ在住のオタール・イオセリアーニ監督が、半自伝映画『汽車はふたたび故郷へ』の日本公開から5年ぶりに来日。芸術として誕生した映画が商売人の手に落ちてしまったと嘆く一方、東京は町で煙草も吸えない冷たい町になったとも。映画同様、監督に煙に巻かれたような記者会見でした。(咲)
煙に巻かれた記者会見の模様は、こちらで!
http://cinemajournal.seesaa.net/article/444128506.html
2015年/フランス=ジョージア(グルジア)/121分
配給:ビターズ・エンド
公式サイト:http://www.bitters.co.jp/gokigenyou/
★2016年12月17日より岩波ホールほか全国順次公開