2016年10月23日

手紙は憶えている(原題:Remember)

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監督:アトム・エゴヤン
脚本:ベンジャミン・オーガスト
撮影:ポール・サロシー
音楽:マイケル・ダナ
出演:クリストファー・プラマー(ゼヴ・グットマン)、マーティン・ランドー(マックス・ザッカー)、ヘンリー・ツェニー(チャールズ・グットマン)、ディーン・ノリス(ジョン・コランダー)、ブルーノ・ガンツ(ルディ・コランダー)

90歳になったゼヴはケア施設に住んで、1週間前に亡くなった妻を毎日呼んでいる。もう憶えていられないほど老いが進んでいるのだった。そんな彼を支えているのは、友人のマックスから受け取った手紙だ。記憶が薄れていくゼヴのために“二人はアウシュビッツ収容所での生存者であること、家族はナチスに殺されたこと、その犯人のナチス兵士が身分を偽り、今も生き延びていること”が記されていた。身体が不自由になり、もう外出もかなわないマックスは、旅の手筈を整え、犯人の“ルディ・コランダー”への復讐をゼヴに託したのだ。様々なキーワードを頼りに、ゼヴはそっと施設を抜け、70年ぶりの復讐の旅に出る。

要介護度の高そうなお爺ちゃんの一人旅、それも復讐のため!?ホロコースト関連作品はいくつも観てきましたが、思いがけない設定でした。大柄でいかにも頑健そうなクリストファー・プラマーが、足取りも覚束ない90歳のゼヴを演じています。朝起きるたびに自分がなぜここにいるのか、忘れてしまっている人なのです。知らない土地を訪ねての複雑な旅程なのに、大丈夫なのか?とそっちのほうで先にハラハラしてしまいました。ゼヴが手紙を確かめながら、ジョン・コランダーと同姓同名の人を次々と訪ねるたびに一波乱あります。少しずつ明らかになる真実を積み重ねながら、ラストへと持っていくサスペンス劇でもあります。
アトム・エゴヤン監督は多くの作品が高い評価を受け、映画祭の審査員も勤めていますが、ベンジャミン・オーガストはこれが、脚本家デビュー。クリストファー・プラマーを頭に浮かべながら脚本を書いていたそうです。ぴったりなのも納得です。加害者も被害者も一様に年を重ねて、次第にいなくなっていく今だからこそできた作品。(白)


2015年/カナダ、ドイツ合作/カラー/ビスタ/96分
配給:アスミック・エース
(C)2014, Remember Productions Inc.
http://remember.asmik-ace.co.jp/
★2016年10月28日(金)TOHOシネマズ シャンテ他全国ロードショー
posted by shiraishi at 18:53| Comment(0) | TrackBack(0) | カナダ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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