去る7月4日に76歳でご逝去されたアッバス・キアロスタミ監督を偲んで、ご縁の深かったユーロスペースさんで、追悼上映第2弾「キアロスタミ全仕事」が開催されます。
また、10月25日から開催される東京国際映画祭でも、追悼上映が行われます。
イランが世界に誇る巨匠の軌跡を、ぜひこの機会にご覧ください。
◎キアロスタミ全仕事
http://www.eurospace.co.jp/works/detail.php?w_id=000136
期間:10月19日(水)〜27日(木)
主催:ユーロスペース
会場:ユーロスペース
渋谷区円山町1‐5 KINOHAUS 3F
03-3461-0211
http://www.eurospace.co.jp/access/
◆上映作品
◇キアロスタミ監督作品 14本
◇キアロスタミに関するドキュメンタリー作品 3本
◇キアロスタミ脚本作品 2本
◇短編作品 2本
※上映作品のタイトルおよび情報はユーロスペースのサイトで確認ください。
◆写真家としてのキアロスタミ
キアロスタミ監督は写真家としても一流の腕前をもち、写真集を出版し、日本でも3度個展を開催しました。本特集上映期間中、劇場ロビーにてキアロスタミ監督の写真の展示を行います。
◆詩人としてのキアロスタミ
キアロスタミ監督はまた、多くの詩を残したことでも知られています。本特集上映にご来場のお客様には、選りすぐりの数編を日本語に訳したポストカードをプレゼントいたします。
◎東京国際映画祭2016 での、追悼上映
「アッバス・キアロスタミ監督追悼」として、ワールド・フォーカス部門で、
下記2本が特別上映されます。 (2本同時に上映)
『キアロスタミとの76分15秒』
http://2016.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=147
『Take Me Home』 キアロスタミ最後の短編
http://2016.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=325
ユーロスペースさんが桜坂にあった頃、1993年に観た『友だちのうちはどこ?』がキアロスタミ監督作品との最初の出会いでした。
その後、監督が来日された折に、数回、立ち話をしたことはあるのですが、とうとうインタビューをすることは叶いませんでした。恐れ多くて遠慮していたということもあります。
印象深いのは、東京藝術大学での講演会。藝術を専攻する学生さんたちの対話は、とても嬉しそうでした。
2010年の東京フィルメックスで、『トスカーナの贋作』上映後、明るくなったらキアロスタミ監督が舞台下に立っていらしたのも懐かしいです。和やかなQ&Aでした。
最後にお会いしたのは、ユーロスペースや映画美学校の入っているビルの1階。カフェの表の席で、ショーレ・ゴルパリアンさんと打合せをされているのに遭遇。日本での撮影準備をされている頃のことです。ほんの少し言葉を交わせたのが思い出です。
手術後は、中国に撮影に行かれる予定だったとのこと、まだまだご活躍していただきたかったと残念です。ご冥福をお祈りするばかりです。(咲)