2016年10月15日
われらが背きし者(原題:Our Kind of Traitor)
監督:スザンナ・ホワイト
原作:ジョン・ル・カレ「われらが背きし者」(岩波書店刊)
脚本:ホセイン・アミニ
撮影:アンソニー・ドッド・マントル
音楽:マーセロ・ザーボス
出演:ユアン・マクレガー(ペリー)、ステラン・スカルスガルド(ディマ)、ダミアン・ルイス(ヘクター)、ナオミ・ハリス(ゲイル)
大学教授のペリーと妻のゲイルはモロッコに休暇にやってきた。ぎくしゃくしてきた夫婦関係の修復をはかるつもりだったが悪化するばかり。たまたま入ったバーで、ペリーはロシア人のディマと知り合い、ディマは息子の誕生日にペリー夫妻を招待する。ディマはロシアンマフィアの一員で、マネーロンダリングの担当者だった。秘密情報の入ったUSBを預けられて困惑するペリーだったが、家族の命がかかっていると聞いて断れない。ペリーとゲイルは、その日から思いがけない大きな渦に巻き込まれることになってしまった。
スパイ小説で有名なジョン・ル・カレ原作。元イギリス秘密情報部につとめていた経歴を生かした作品群を送り出していて、最近では『誰よりも狙われた男』 (2013)『裏切りのサーカス』(2011)が映画化されています。本作は普通の人があれよあれよというまに、危険な犯罪に関わってしまう巻き込まれ型サスペンス。
ユアン・マクレガーはスター・ウォーズのシリーズで一躍世界中で有名になりましたが、あんまりスター風を吹かせるような感じはなくて、どこか気弱な雰囲気があります。頑張っているのにいまいち冴えなくてという役柄が似合い、これもそちら。冒頭のペリーは弁護士として活躍している妻に去られそうなのですが、命がけの事件に巻き込まれたおかげで男っぷりが上がります。
ロシアンマフィア役のステラン・スカルスガルドはスウェーデンの俳優ですが、今やどこの国の映画でも見かけます。子沢山で息子4人が俳優だそうです。トム・ハンクスが出てくると「これで大丈夫&事件は解決」と思えるのと逆に、この人だと「これで終わらない&もっと何か起きる!」と思ってしまいます。監督が女性でした。『ナニー・マクフィーと空飛ぶ子ブタ』(2010)で長編映画デビューしたスザンナ・ホワイト監督。(白)
2016年/イギリス、フランス/カラー/シネスコ/109分
配給:ファントム・フィルム
(C)STUDIOCANAL S.A.2015
http://wareragasomukishimono-movie.jp/
★2016年10月21日(金)より、TOHO シネマズ シャンテほか全国ロードショー
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック