2016年08月20日

不思議惑星キン・ザ・ザ  デジタル・リマスター版

kinnzaza.jpg
監督:ゲオルギー・ダネリヤ
出演:ウエフ(太め):エヴゲーニー・レオノフ
ビー(ノッポ):ユーリー・ヤコヴレフ 
マシコフ(おじさん/建築技師): スタニスラフ・リュブジン
ゲデバン(バイオリン弾き/学生)レヴァン・ガブリアゼ

冬のモスクワ。妻に買い物を頼まれたマシコフは、街角でバイオリンを抱えた青年に「あそこに自分のことを異星人だという男がいる」と言われ、二人で声をかける。「この星の座標を教えてくれ」と裸足で震える自称異星人。彼の持つ〈空間移動装置〉をマシコフがうっかり押し、マシコフと青年は砂漠のど真ん中にワープしてしまう。
やがて奇妙な音を立てて釣鐘型の宇宙船がやって来て、こぎたない男が二人降りてくる。ロシア語はもちろん、英語もフランス語も通じない。返ってくるのは「クー」という言葉ばかりで埒が明かない。マシコフがタバコを喫おうと、マッチを擦った瞬間、マッチを欲しがる男たち。「街まで宇宙船に乗せてくれるなら、“クー”だ」と交渉するマシコフ。
二人がワープしたのはキン・ザ・ザ青雲のプリュク星。ここではマッチが貴重品らしいと悟ったマシコフ。ポケットにある二箱のマッチで、なんとか地球に帰れるのではと画策する・・・

ソ連時代のジョージア(グルジア)で製作され、完成時の試写で批評家には酷評されたのに、当時のソ連で大ヒットしたSFコメディ。日本では89年に都内で行われた「ソビエトSF映画祭」で紹介され、2001年にニュープリントで劇場公開。この度、デジタル・リマスター版で公開。

「クー」だけで、会話が成り立つ不思議惑星。脱力系SFコメディと、宣伝文句にある通り、なんともほんわかしたSFです。
思えば、言葉の通じないどうし、言葉の抑揚や顔や動作でお互いの気持ちは通じるもの。
10月に公開されるインド映画『PK』では、アーミル・カーン演じる宇宙人がインドの沙漠に降り立ち、握手を交わしてインドの言葉を吸収しますが、こちらの「クー」だけで会話が成り立つ方が自然かも。
それにしても、地球と同じように、「人間」が住む星はあるのでしょうか・・・ (咲)


製作:モスフィルム・スタジオ c Mosfilm Cinema Concern, 1986 
提供・配給:パンドラ + キングレコード
1986年/ソ連+ジョージア共和国/カラー/デジタル/135分
公式サイト:http://www.kin-dza-dza-kuu.com/
★2016年8月20日(土)〜新宿シネマカリテにてレイトショー!


posted by sakiko at 11:13| Comment(0) | TrackBack(0) | グルジア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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