2016年07月10日
パレス・ダウン 原題: Taj Mahal
監督:ニコラ・サーダ
出演:ステイシー・マーティン、ルイ=ド・ドゥ・ランクザン、アルバ・ロルバケル
2008年11月、18歳のルイーズは、父の転勤で両親と共にインドのムンバイにやって来た。新居が決まるまで、タージマハル・ホテルに滞在することになる。フロントが用意してくれたのは、インド門を見下ろす海に面した広いスイートルーム。ある晩、両親が会食に出かけ、ルイーズが一人で部屋にいた時、ドアを激しく叩かれる。不穏な空気を感じたルイーズは、息を殺して部屋に篭る。外で何が起こっているのかわからない。携帯電話が唯一の頼りだ。父と連絡が取れ、ホテルが武装グループに襲われたことを知る。ルイーズは、無事、脱出できるのか・・・
2008年11月26日。インド・ムンバイで起こった同時多発テロ。高級ホテル「オベロイ・トライデント」と「タージマハル・ホテル」、観光客向けレストラン、ユダヤ教関連施設「ナリマンハウス」、そして中央駅が、10人のテロリストからなる武装グループの襲撃を受けた。
本作は、実際にテロ事件の折にタージマハル・ホテルに滞在していた少女のことを知人から聞いた監督が、触発されて映画にしたもの。
つい先日も、バングラデシュで日本人の方たちも犠牲になる凄惨なテロが起こりましたが、今、どこでテロに襲われるか予測がつきません。2008年のこのムンバイでのテロの時にも、ほんの1時間前までオベロイ・ホテルで会食していたという後輩がいます。
不可抗力で犠牲になってしまうことも多々ありますが、とっさの判断と強靭な精神力が命を救う可能性もあることを、本作は感じさせてくれます。
本作では、到着早々、ルイーズはタクシーに乗って、ムンバイの町を見てまわります。喧騒あふれる市場、モスクで音楽を奏でる人たち・・・ 異文化に興味を持ち、溶け込もうとするルイーズ。異国で暮らすのに、まず必要な心構えも見せてくれます。(咲)
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http://unifrance.jp/festival/2016/report/taj-mahal-2
2015年/フランス/91分/フランス語・英語/DCP/PG12
配給:パップ
公式サイト:http://www.vap.co.jp/palace-down/
★新宿シネマカリテの特集企画「カリコレ2016/カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2016」(7月16日〜8月19日)上映作品。
7/29(金)16時、8/2(火)13時、8/13(土)10時の3回のみ
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