2016年06月14日

さとにきたらええやん

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監督・撮影:重江良樹
プロデューサー・構成:大澤 一生
音響構成:渡辺 丈彦
音楽:SHINGO★西成

大阪西成区釜ヶ崎。高度成長期を下から支えた日雇い労働者の宿泊するドヤ街が続き、「あいりん地区」とも呼ばれる。この釜ヶ崎のこどもたちに「安全で自由な遊び場を」と、荘保共子さんが小さな憩いの場を作った。変遷をへて今は「こどもの里」館長になり、デメさんと呼ばれている。1977年から38年にわたり、こどもの立場に立ち、こどもの権利を守り、こどものニーズにこたえる姿勢を貫いてきた。家の事情で長く預かっている子もいれば、毎日通う子も、急にお泊りに来る子もいる。こどもばかりでなく、大人からの生活相談も受け、疲れたときにほ〜っと息がつける場でもある。利用料はかからない。

重江監督は学生時代からボランティアとして通い続け(「シゲ」と呼ばれているようです)映像を撮りました。そのせいか、こどもたちはカメラを気にせず普段のまんま、騒いだり泣いたりすねたりしています。
デメさんは「わたしはあんたの味方やで」と言い、「困ったときはいつでも来て」と送り出します。職員さんやボランティアの方々もこどもの気持ちを一番に、一緒に遊び、食べて、寝て、親身になって話を聞きます。こんなに強くて嬉しい応援があるでしょうか。感心したのは、冷え込んだ晩にこどもたちが、路上生活をしているおじさんたちに声をかけ、暖かい飲み物を差し入れして回っていたことです。優しくされた子は人にも優しくできるんですね。こどもの里を巣立った子は、今度は応援する側として戻ってくるでしょう。
釜ヶ崎が生んだヒップホップアーティスト、「SHINGO★西成」の「近所のオッちゃんに習った〜ここではこうして生きなさい〜♪」に続くラップの熱いメッセージはどうぞ劇場で聴いてください。まっすぐにこちらに届きます。
(白)


こどもの里HP
http://www.eonet.ne.jp/~kodomonosato/

2015年/日本/カラー/16:9/100分
配給:ノンデライコ
(C)さとにきたらええやん All Rights Reserved.
http://www.sato-eeyan.com/
★2016年6月11日(土)よりポレポレ東中野ほか全国順次公開
posted by shiraishi at 11:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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