2016年06月05日

王の運命(さだめ) 歴史を変えた八日間(原題:The Throne)

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監督:イ・ジュンイク
脚本:チョ・ヒョルチョン、イ・ソンウォン、オ・スンヒョン
撮影:キム・テギョン
音楽:パン・ジュンソク
出演:ソン・ガンホ(英祖)、ユ・アイン(思悼世子)、ムン・グニョン(恵慶官)、チョン・ヘジン(暎嬪)、キム・ヘスク(仁元王后)、ソ・ジソブ(イ・サン/正祖)

朝鮮王朝第21代国王・英祖は、40歳のときに授かった次男世子を王位を継ぐものとして厳しく指導するが、世子は学問よりも武芸や芸術を好む青年に育った。派閥争いの続く宮中で、英祖はわが子へ強い期待を抱いていたのが裏切られ、失望と怒りにまみれてしまう。世子もまた、父からの愛情を渇望しながら得られず、苦しんでいた。英祖は長い時間をかけて宮中の均衡を図ってきたが、世子を陥れようとする反対勢力が暗躍し、父と子の間には決定的な亀裂が入ってしまった。

朝鮮王朝はたびたび歴史ドラマの題材になるようですが、なかでも父がわが子を餓死させたこの衝撃的な「米櫃事件」は、つとに有名。これが王とその息子ではなく、巷間の親子で生まれたなら、こんなひどい確執は生じなかったでしょう(ただの人に生まれて良かった)。ソン・ガンホが痛恨の決断せざるを得なかった英祖を演じて重厚。『ベテラン』でファン・ジョンミンを相手に不敵な悪役を見せたばかりのユ・アインが、こちらでは苦悩のあまり壊れていく世子役で哀切。アインはなみいるベテランたちをおさえて、青龍映画賞の主演男優賞に輝きました。
2014年の韓国映画『王の涙 イ・サンの決断』の主人公のイ・サンはこの英祖の孫です。この『王の運命〜』では米櫃に閉じ込められた父の世子(のちに思悼の名を贈られる)に水を捧げようとしてましたね。成長したイ・サンがほんの少し出て、良いとこどりをしていきました!2016年アカデミー賞 外国語映画賞の韓国代表作品です。(白)


2015年/韓国/カラー/シネスコ/125分
配給:ハーク
(C)2015 SHOWBOX AND TIGER PICTURES ALL RIGHTS RESERVED
http://www.ounosadame.com/
★2016年6月4日(土)より、シネマート新宿ほか全国順次ロードショー
posted by shiraishi at 21:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 韓国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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