2016年05月28日

或る終焉(原題:Chronic)

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監督・脚本:マイケル・フランコ
撮影:イブ・カープ
出演:ティム・ロス(デヴィッド)、サラ・サザーランド(ナディア)、ロビン・バートレット(マーサ)、マイケル・クリストファー(ジョン)

デヴィッドは妻や娘と別れて一人暮らしの介護士。担当している終末期の患者の家を訪ねて、親身なケアをする。自分の健康管理のためランニングも欠かさない。妻とは息子ダンの死以来疎遠のままだけれど、娘のナディアとはときどき会っている。患者との距離のほうがよほど近くて親密だ。患者の家族に嫉妬されるほどに。がんの末期で苦しむ患者マーサに、安楽死するのを手伝ってと頼まれるデヴィッドは…。

マイケル・フランコ監督は1979年生まれ。長編2作目の『父の秘密』(2012)で第65回カンヌ映画祭「ある視点」部門グランプリ、3作目の本作は第68回カンヌ映画祭脚本賞を受賞した俊英監督です。30半ばの若い監督がなぜこんな題材を?と資料を読めば「祖母が倒れて要介護になった」体験から生まれたのだとありました。介護する人、される人双方に細やかな心配りがあるのも納得です。
冒頭でやせ衰えた女性患者の身体を丁寧に洗うシーンがあり、在宅女性患者に男性介護士が?とちょっと驚きました。動けないわりに元気な患者ジョンにはぴったりですが、家族にセクハラだと言われてしまうんです。淡々と仕事を続けるデヴィッドの過去に何があったのか、デヴィッドが何を考えているのか観客はだんだん気になってきます。ラストまで気をぬくことができませんでした。
ティム・ロスは65回カンヌ映画祭で審査委員長をつとめ、フランコ監督にトロフィーを授与。本作では主演だけでなく製作総指揮に名を連ねています。(白)


2016年/メキシコ・フランス合作/カラー/ビスタ/94分
配給:エスパース・サロウ
(c)Lucia Films-Videocine-Stromboli Films-Vamonos Films-2015 (c)Credit photo (c)Gregory Smit
http://chronic.espace-sarou.com/
★2016年5月28日(土)Bunkamuraル・シネマほか全国順次公開
posted by shiraishi at 01:51| Comment(0) | TrackBack(0) | メキシコ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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