2016年05月22日

君がくれたグッドライフ(原題:HIN UND WEG TOUR DE FORCE)

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監督:クリスティアン・チューベルト
脚本:アリアーネ・シュレーダー
撮影:ニョ・テ・チャウ
出演:フロリアン・ダーヴィト・フィッツ(ハンネス)、ユリア・コーシッツ(キキ)、ユルゲン・フォーゲル(ミヒャエル)、ミリアム・シュタイン(ザビーネ)、フォルカー・ブルッフ(弟フィン)、ヴィクトリア・マイヤー(マライケ)、ヨハネス・アルマイヤー(ドミ)、ハンネローレ・エルスナー(イレーネ)

ハンネスとキキの夫婦は、この15年、6人の仲間たちと毎年自転車旅行に出かけている。ハンネスが決めた今年の行き先はベルギー。恒例の課題ゲームは右隣の人にメモを渡すことになっている。実行するまで口外厳禁。ハンネスは兄の家に立ち寄り、仲間と母親や弟たちとの食事中、今度の旅の目的を打ち明ける。
ハンネスの父はALS(筋萎縮性側索硬化症)を患って亡くなっている。このほどハンネスにも発症し、余命を宣告されたのだった。尊厳死が認められているベルギーまで最後の旅をしたいという。

ドイツで製作され、世界各国の映画祭で話題になった作品。愛する妻や仲間たちと最後まで一緒に楽しみ、送られたいと願うハンネス。ALSは10万人に一人という進行性の難病で、筋肉の動きを司る神経に障害がおきるのだそうです。一度発症したら今のところ有効な治療法が見つかっていないとか。このハンネスは父が亡くなるまでをつぶさに見てきたので、父のようになるよりも、と自分の最期を選択します。「なぜ戦わないのか」と弟は怒りをぶつけ、母は「パパのそばにいるだけで幸せだった」と泣きます。親しい仲間たちもショックを受けますが、旅を続けることにします。ハンネスを見守りながら仲間の絆はさらに固く結ばれていきます。
生き物は生まれたら皆死へ向かって進んでいるのですが、私を含めたいていの人は普段気にしていません。自分が病気にかかったり、身近な人の死にあったりして意識することがほとんどでしょう。毎年のように尊厳死についての映画が公開されています。自分ならどうしたいかと考えると、より良い最期を選びたいという人が増え、終末医療はこれから変わっていきそうな気がします。(白)


2014年/ドイツ/カラー/シネスコ/95分
配給:ショウゲート
(C)2014 Majestic Filmproduktion GmbH / ZDF
http://goodlife-movie.com/
★2016年5月21日(土)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほかロードショー
posted by shiraishi at 13:03| Comment(0) | TrackBack(0) | ドイツ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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