2015年12月19日

ヴィオレット ある作家の肖像   原題:VIOLETTE 

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監督:脚本:マルタン・プロヴォ
出演:エマニュエル・ドゥヴォス、サンドリーヌ・キベルラン、オリヴィエ・グルメ、ジャック・ボナフェ、オリヴィエ・ピィ

フランスの女性作家ヴィオレット・ルデュック(1907-1972)の半生を綴った物語。
私生児として生まれ、母に愛されずに育ったヴィオレット。
第二次世界大戦中の1942年、ヴィオレットはナチス占領下のパリを逃れ、ノルマンディーのアンサン村に疎開する。作家モーリス・サックスと夫婦を装って暮らすが、モーリスにとっては同性愛者であることを隠すための同居だった。報われない愛に悩むヴィオレットに、モーリスは書くことで思いを吐き出せと言い、パリに帰ってしまう。ヴィオレットは初めての小説「窒息」をしたためる。
ある時、シモーヌ・ド・ボーヴォワールが書いた小説「招かれた女」に感銘を受けたヴィオレットは、ボーヴォワールの自宅を突き止め、自分の書いた小説を彼女に読んでほしいと預ける。これが、ヴィオレットとボーヴォワールの終生続く関係の始まりだった・・・

ボーヴォワールの助けもあって処女作「窒息」は出版され、カミュ、サルトルなどの作家に絶賛されたものの、当時の社会には受け入れらませんでした。あからさまに思いや性を綴ったのが、時代の先端を行き過ぎたようです。
冒頭、美しい女性は美しさで振り向かれ、醜い女性はその醜さで振り向かれるとありました。強烈な言葉! サンドリーヌ・キベルラン演じるボーヴォワールは、知的で端正な雰囲気でとても魅力的でした。一方、エマニュエル・ドゥヴォスが付け鼻で演じたヴィオレットは、闇商売で日銭を稼ぐも、身綺麗とはいえず、性格までもがゆがんでみえました。
「第二の性」で一世風靡したボーヴォワールと違って、存命中はあまり注目されなかったヴィオレットですが、映画を機に全集が出版され、時代を変えた作家の一人として再評価されているそうです。自分の思うままに生きたヴィオレット。人生を映画化されるとは思ってもみなかったことでしょう。(咲)


2013年/フランス/フランス語/カラー/1:1.85/5.1ch/139分/DCP/PG12
配給:ムヴィオラ
公式サイト:http://www.moviola.jp/violette/
★2015年12月19日(土)より岩波ホールほか全国順次公開


posted by sakiko at 20:00| Comment(0) | TrackBack(0) | フランス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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