監督: F・ゲイリー・グレイ
出演:オシェイ・ジャクソン・Jr.、コーリー・ホーキンス、ジェイソン・ミッチェル、ポール・ジアマッティほか
1986年にアメリカ、カリフォルニア州コンプトンで結成されたヒップホップグループ「N.W.A.」。本作は、彼らの成功への道のりと挫折、名声の代償、権力と偏見との戦い、そして友との別れを描いた知られざる真実の物語。
1986年、ロサンゼルスのダウンタウンの南に位置するコンプトン。ギャングの抗争や麻薬売買が横行するアメリカ屈指の危険な町。ロサンゼルス警察は黒人というだけで容赦なく制裁を加えていた。そんな状況に、暴力ではなく、ラップという武器で立ち向かおうとアイス・キューブやドクター・ドレーら5人の若者がN.W.A (Niggaz With Attitude −主張する黒人たちー)を結成した。
彼らの才能に目をつけたレコード業界のベテランビジネスマン、ジェリー・ヘラーと共にルースレス・レコードを設立。1988年8月にリリースしたデビュー作「ストレイト・アウタ・コンプトン」は、理不尽な社会への反骨精神が若者たちに受け、300万枚以上売れる大ヒット。N.W.Aは、黒人差別する警察暴力への反対運動を加速させる原動力ともなった。
名声を得た彼らだが、その裏でグループ内で亀裂が生じ始める・・・
ラップは苦手で、私にとっては全く未知の人たちだったのですが、理不尽な差別社会に音楽で立ち向かった彼らの物語はぞくぞくするものでした。
帰宅して、ブラックミュージックが好きな妹に、レコードジャケット風のプレス資料を見せたら、「え〜観たの?」と羨ましがられました。試写を観たのは11月12日のことでしたが、この時すでに妹の娘が特典付き前売り券を2枚買ってきてくれていて公開を楽しみにしているという次第でした。アイス・キューブを息子のオシェア・ジャクソン・Jrが演じているのを予告で観て、そっくり!と娘と二人で歓喜していたそう。本作、ファンを決して失望させない映画になっています。そして、私のようにラップ嫌いにも楽しめた作品です。(咲)
配給:シンカ / パルコ / ユニバーサル映画
2015年/アメリカ/147分/スコープ/デジタル
公式サイト:http://soc-movie.jp
★2015年12月19日(土)渋谷シネクイント、新宿バルト9先行公開、12月26日(土)全国公開