監督:イ・ウォンソク
出演:ハン・ソッキュ(チョ・ドルソク)、コ・ス(イ・ゴンジン)、パク・シネ(王妃)、ユ・ヨンソク(王)
王室の衣装を製作している尚衣院(サンイウォン)を取り仕切るドルソクは、30年もの一途な功績が認められて、半年後には両班(ヤンバン)に昇格することになっていた。
誤って焼け焦げを作ってしまった礼服を修復するため、巷で評判のイ・ゴンジンが急遽王妃のもとに呼ばれた。若く腕のいいゴンジンは、妓生(キーセン)の服もわけ隔てなく仕立て、斬新で動きやすいデザインが人気を博していた。見事に一日で礼服を修復し王妃の信頼を得たばかりか、たちまちに王宮でも競ってゴンジンに仕立を頼むものが現われる。ドルソクは内心苦々しい思いだが、ゴンジンは尊敬の念を持って仰ぎ見ている。ドルソクも次第にうちとけていくが、その若さと自由で飛びぬけた才能に嫉妬心もわくのだった。
王夫妻の仲は睦まじいとはいえず、寂しげな王妃のためにゴンジンは心をこめて最高の衣装を作り始める。
きらびやかな王朝内部の、それも衣装作りが観られるとは!あのたっぷりと布を使った韓服がどうやって作られるのか、興味津々でした。下着についてもこの作品で初めてわかりました。贅と技術の限りを尽くした衣装が素晴らしいです。間近で観てみたい!
伝統を重んじるもの、新しい工夫や改革を目指すもの、どこの国のいつの時代でも共通する対立や争いが、俳優の競演で描かれます。権力のトップであっても満たされない思いを抱える王と、豪華な衣装に包まれても寂しい王妃、どちらにも満足してもらいたと思っていた職人の二人だったのに、共存できる道はなかったのか?そうするとドラマにならないのですが、たたき上げのドルソクと天才肌のゴンジン、惜しいなぁと思わず肩入れしてしまったのでした。王妃役のパク・シネさんがとっても可憐です。(白)
2014年/韓国/カラー/ビスタ/127分
配給:クロックワークス
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http://saniwon-movie.com/
★2015年11月7日(土)シネマート新宿、シネマート心斎橋ほか全国ロードショー