2015年11月01日

裁かれるは善人のみ(原題:Leviathan)

sabakareru.jpg

監督:アンドレイ・ズビャギンツェフ
脚本:アンドレイ・ズビャギンツェフ、オレグ・ネギン
撮影:ミハイル・クリシュマン
音楽:フィリップ・グラス
出演:アレクセイ・セレブリャコフ(コーリャ(ニコライ)・セルゲーエフ)、エレナ・リャドワ(リリア)、ウラジーミル・ウドビチェンコフ(ディーマ(ドミトリー)・セレズニョフ)、ロマン・マディアノフ(ヴァディム・シェレヴャト市長)、セルゲイ・ポホダーエフ(ロマ)

ロシア北部の小さな街。コーリャは父祖の代から住んできた海に面した土地で自動車の修理工場を営んでいる。妻に先立たれた後、若い後妻を娶って息子と3人で暮らしている。工場と住宅のあるこの土地を市長は再開発のために手に入れたがっていた。がんとして譲らないコーリャに手を焼いた市長は、権力をかさにあらゆる手を使ってくる。モスクワから旧友の弁護士を呼び寄せ、市長の弱点を握って攻勢に出ようとしたコーリャだったが。

アンドレイ・ズビャギンツェフ監督作品。2004年の『父、帰る』の後、10年の間を置いて『エレナの惑い』と『ヴェラの祈り』が続いて公開されています。どれにも共通する、苦いコーヒーを飲み干したような感じが残る作品です。それなのに最後まで目を背けさせない力があり、理不尽な世の中にため息をつきつつも、画面にひきつけられます。
大きなクジラの骨が残る海岸にびょうびょうとした風が吹きすさび、こちらまで寒くなって暖かいものが食べたくなります。ポトフかおでんの用意をしてから観るのをおススメ。(白)


2014年/ロシア/カラー/シネスコ/140分
配給:ビターズ・エンド
(C)2014 Pyramide / LM www.bitters.co.jp/zennin
http://www.bitters.co.jp/zennin/
★2015年10月31日(土)より新宿武蔵野館他、全国順次ロードショー
posted by shiraishi at 16:21| Comment(0) | TrackBack(0) | ロシア | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック