監督:オリヴァー・ヒルシュビーゲル
脚本:レオニー=クレア・ブライナースドーファー
出演:クリスティアン・フリーデル(ゲオルク・エルザー)、カタリーナ・シュットラー(エルザ)、ブルクハルト・クラウスナー(アルトゥール・ネーベ)、ヨハン・フォン・ビューロー(ハインリヒ・ミュラー)
1939年11月8日、ドイツ。ミュンヘンのビアホールで恒例の記念演説を行ったヒトラーは、予定より早く会場を後にした。降壇した13分後、演壇そばに仕掛けられていた時限爆弾が爆発する。死傷者が出るが、ヒトラーは難を逃れた。ゲシュタポ(秘密警察)は犯人探しに躍起になり、家具職人ゲオルク・エルザーをつきとめる。平凡な職人のエルザーが一人でやったことと主張しても、大きな組織の仕業と睨むゲシュタポは一層責め立てるばかり。しかし同じ供述を繰り返すエルザーの背後には誰の影も浮かんでは来なかった。
ゲオルク・エルザーは実在の人物ですが、暗殺未遂事件は英国情報部によるものと発表され、真実はドイツ政府により長く伏せられていたそうです。ヒトラーが台頭しドイツの救世主と国中が熱狂しているときに、早々と戦争突入の危険性を見抜いて行動を起こした人がいたなんて驚きです。
オリヴァー・ヒルシュビーゲル監督は『ヒトラー〜最期の12日間〜』を2004年に発表していますが、このときに本作の構想もあったんでしょうか?ナチスの時代に自由を守ろうとした人々が戦後見直され、映画化などで知られるのは貴重で必要なことですね。
エルザーのクリスティアン・フリーデルとブルクハルト・クラウスナーは『白いリボン』(2009年/ミヒャエル・ハネケ監督)でも共演しています。エルザーの恋人を演じたカタリーナ・シュットラーの笑顔が麻生久美子さんにそっくりでした。(白)
2015年/ドイツ/カラー/シネスコ/114分
配給:ギャガ
(C)2015 LUCKY BIRD PICTURES GMBH,DELPHIMEDIEN GMBH,PHILIPP FILMPRODUCTION GMBH & CO.KG (C)Bernd Schuller
http://13minutes.gaga.ne.jp/
★2015年10月16日(金)TOHOシネマズ シャンテ、シネマライズ他全国順次公開