2015年10月04日

真珠のボタン   原題, El boton de nacar

sinju botan.jpg

監督・脚本:パトリシオ・グスマン
プロデューサー:レナート・サッチス
撮影:カテル・ジアン
編集:エマニュエル・ジョリー
写真:パス・エラスリス、マルティン・グシンデ
製作:アタカマ・プロダクションズ

チリ南部に位置する西パタゴニアの海底から、真珠貝のボタンが発見された。そのボタンは、かつて植民者によって祖国と自由を奪われた先住民の記憶を浮かび上がらせ、ピノチェト独裁政権下で政治犯として海に沈められた犠牲者たちの声をすくい上げていく・・・

南米チリを代表するドキュメンタリー作家パトリシオ・グスマン監督が、祖国チリがたどってきた苦難の歴史を大自然の圧倒的な映像美とともに描き、2015年ベルリン国際映画祭で銀熊賞(脚本賞)を受賞したドキュメンタリー。

『光のノスタルジア』で、ピノチェト独裁政権下、チリ北部アタカマ砂漠に埋められた人々のことを描いたグスマン監督。本作では、同時期に最南端の西パタゴニアの海に葬られた人々のことを描いている。氷河や、海の中の世界が、圧倒的な美しさで描かれ、そこにそんな悲劇が潜んでいるとは・・・と、胸が締め付けられる思いだった。
ぜひ、『光のノスタルジア』とあわせて観てほしい。(咲)


今年の山形国際ドキュメンタリー映画祭 インターナショナル・コンペティション部門で上映されます。
2015年/フランス、チリ、スペイン/16:9/82分
配給・宣伝:アップリンク
公式サイト:http://uplink.co.jp/nostalgiabutton/
★2015年10月10日(土)より、岩波ホールほか全国順次公開
posted by sakiko at 21:39| Comment(0) | TrackBack(0) | フランス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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