監督・脚本:大塚祐吉
原作:芦沢央(あしざわ よう)
撮影:アイバン・コバック
音楽:鈴木ヤスヨシ
出演:内野聖陽(安藤聡)、吉本実憂(木場咲)、谷村美月(小沢早苗)、葵わかな(笹川七緒)、宇野愛海(新海真帆)、吉田美佳子(安藤加奈)、堀部圭亮(西崎真)、利重剛(宮崎知良)、加藤雅也(高山満)
安藤聡は大学で行動心理学の教鞭をとっている。妻に先立たれて娘の加奈と二人暮らしだったが、加奈が学校のベランダから転落死したとの連絡を受けた。名門女子高で青春を謳歌していると思っていた加奈はなぜ死んだのか?部屋に残された日記を読んだ安藤は、咲という同級生に追い込まれていった娘の辛さを初めて知る。安藤は仕事も手につかず、咲をさぐるために加奈の同級生を訪ね歩く。
父が死んだ娘のために暴走していくといえば2014年の『渇き。』(役所広司、小松菜奈)がありました。娘の裏の顔は悪魔だった、という前者。今度はそんな同級生に翻弄された上、死んでしまったのが娘という設定です。あら、名前が加奈子と加奈でした。いかにも優等生な美少女が実は、というのは定番になりそうです。
自分の高校生のころを思い出すと、校内でのヒエラルキーまたはカーストがなかったとはいいませんが、そんな言葉を当てはめてはいなかったし、今ほど深刻ではありませんでした。もっと長閑でした。物質的に豊かになった代わりに、心が貧しくなってしまった?自分が幸せだったら人に優しくできるはずなのに、不幸な人が多いってことですね。
内野聖陽さん演じる父親が行動心理学者なので、それをおおいに生かすのかと期待していたら肩すかしでした。知識はあっても普通の父親だということなのか女子高生=JKにしてやられるなんて。大人の男性はJKに勝てない?!吉本実憂さん存在感ハンパないです。パねぇっていうんですか。そうですか。(白)
2015年/日本/カラー/シネスコ/120分
配給:ファントム・フィルム
(C)2015「罪の余白」フィルムパートナーズ
http://tsuminoyohaku.com/
★2015年10月3日(土)よりTOHOシネマズ新宿ほかにてロードショー