2015年10月04日

屍者の帝国

sisyanoteikoku.jpg

監督:牧原亮太郎
原作:伊藤計劃×円城塔「屍者の帝国」河出書房新社
キャラクター原案:redjuice
キャラクターデザイン:千葉崇明
主題歌:EGOIST
声の出演:細谷佳正(ジョン・H・ワトソン)、村瀬歩(フライデー)、楠大典(フレデリック・バーナビー)、三木眞一郎(アレクセイ・カラマーゾフ)、山下大輝(ニコライ・クラソートキン)、花澤香菜(ハダリー・リリス)、大塚明夫(M)、菅生隆之(ザ・ワン)

19世紀末。死体に新たに命を注ぎ、意志を持たない「屍者」として蘇生させる技術が進み、世界中で労働者や兵士として重用されていた。ロンドンの医学生であるジョン・H・ワトソンは親友フライデーとの約束どおり、病死した彼を屍者化する。違法ではあったが、その技術を見込まれて政府の諜報組織「ウォルシンガム機関」にスカウトされ、密命を受ける。その任務とはヴィクター・フランケンシュタイン博士が残した意志と言葉を持つ屍者ザ・ワンを生み出す技術が記された「ヴィクターの手記」を手に入れることだった。ワトソンは屍者化したフライデーを記録係に、手がかりを求めてボンベイへと旅立つことになった。

原作は第33回日本SF大賞・特別賞、第44回星雲賞日本長編部門受賞。2007年『虐殺器官』で作家デビューして2年で早世してしまった伊藤計劃が遺したのは30p。親交の深かった芥川賞作家、円城塔が書き継いで長編SFとして完成させました。アニメを観て初めてその原作を知り、読み始めたらまた凄かった!459ページの長編が手ごわくてなかなか進まず、読み終わるのに他の本の何倍も時間がかかりました。これを2時間の作品にした牧原亮太郎監督エライ!牧原監督はアニメーター出身なのだそうで、手がけた作品リストには私も楽しんだ作品がたくさんありました。
アニメになった登場人物のビジュアルは原作のイメージを損なわず、フライデーが儚げなところがBL好きな方には特にツボにはまりそうです。
本作は伊藤計劃の残したオリジナルの長編3作品を映画化する「Project Itoh」の1作で、2作目の『ハーモニー』が11月13日公開決定、処女作の『虐殺器官』は調整中。(白)


2015年/日本/カラー/120分
配給:東宝映像事業部
(C)Project Itoh & Toh EnJoe / THE EMPIRE OF CORPSES
http://project-itoh.com/
★2015年10月2日(金)より、TOHOシネマズ新宿ほか全国劇場にて公開
posted by shiraishi at 12:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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