2015年09月25日

ドローン・オブ・ウォー(原題:Good Kill)

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監督・脚本:アンドリュー・ニコル
撮影:アミール・モクリ
音楽:クリストフ・ベック
出演:イーサン・ホーク(トミー・イーガン)、ブルース・グリーンウッド(ジョンズ)、ゾーイ・クラビッツ(スアレス)、ジェイク・アベル(ジマー)、ジャニュアリー・ジョーンズ(モリー)

アメリカ空軍少佐のトミー・イーガンは、かつてF-16戦闘機のパイロットだった。今はラスベガス郊外の自宅から基地を往復する毎日。クーラーのきいたコンテナ内で無人戦闘機を操作し、クリックひとつでミサイルを飛ばすのが任務だ。アメリカの脅威であるテロリストを殲滅するのが最優先の上層部により、ときには非戦闘員と思われる人間がまきこまれることもある。音の出ない小さなモニターの中の戦闘は一方的だ。相手がこちらに向けて銃撃しても、ドローンははるか上空で届く距離ではないし、ましてや1万キロも離れたこのコンテナには何の影響もない。しかし家族のいる日常と机上の戦闘の非日常を行き来するイーガンの精神は次第に蝕まれていく。

美しい空撮の映像が出回り、ドローンが撮影に大変便利な機器であることを知ったとき、これって軍事利用したら危ないんじゃないか、と思ったものです。なんのことはない、とっくにアメリカが軍事利用していて(そのために開発が進んだ)、この作品はその最も現代的な戦争を目の前に見せてくれます。
戦闘機に乗っていたイーガンは実戦を経験していて、モニターを覗いている日々に大きなギャップを感じています。基地にはスカウトされた若者が集められて「ゲームではない、戦争だ!人を殺しているのだ!」と上官が演説していますが、大半は痛痒も感じずにクリックして「Good kill」というはずです。ゲームと同じにこちらが死傷することはないのですから。
脅威である敵側も同様の技術を持って攻撃してきたとき、地球のほとんどは壊滅状態になっているのでは?そんなときが来ないように、やられる前にやれ!となるのでしょう。暑いときに観ても背筋が凍りそうでした。良心のある人は壊れていくことで自分のスイッチを切るのでしょうか?
『天空の蜂』が12日から公開されています。原作(東野圭吾著)は20年も前に発表されたものです。原発を導入する際、これは内側へ向けた核兵器になりうると考えた人はいなかったの?この『ドローン・オブ・ウォー』を観たら、恐怖が倍化するはず。だから軍備を強化しなければ!とならないよう、祈るばかり。(白)


2014年/アメリカ/カラー/シネスコ/104分
配給:ブロードメディア・スタジオ
(C)2014 CLEAR SKIES NEVADA,LLC ALL RIGHTS RESERVED.
http://www.drone-of-war.com/
★2015年10月1日(木)TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国ロードショー
posted by shiraishi at 14:26| Comment(0) | TrackBack(0) | アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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