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監督 ジャン=マルク・ヴァレ
脚本/製作総指揮 ニック・ホーンビィ 撮影監督 イヴ・ベランジェ
原作 シェリル・ストレイド
出演 リース・ウィザースプーン(シェリル・ストレイド)
人生には、バカなことをしなきゃ、乗り越えられない時がある?
母の死と離婚を経験し、一から出直すため、シェリル・ストレイドはアメリカ西海岸を南北に縦断する自然歩道パシフィック・クレスト・トレイルという過酷なコースに挑戦した。山歩きの経験もなく、トレーニングもせず1600キロの踏破に挑んだ無謀とも言える彼女の体験記がベストセラーになり、映画化された。
美しくも厳しい大自然のなかで、彼女が本当の自分と出会うまでを描くのだが、詰め込みすぎたバックパックにふらついたり、コンロの燃料を間違えて火が使えず、似たものや焼いたものは食べられない。食べ物も底をついたりと、そんな失敗のエピソードが次々と出てくる。
しかし、何よりこの山道は厳しかった。極寒の雪山、酷暑の砂漠に行く手を阻まれ、しかも、自分の不注意から登山靴を崖の上から落としてしまう。こんな状況の中を94日間歩き、やっと最終点にたどりつく。こんな経験の中で、彼女の喪失感や絶望感が癒されていく。
監督は『ダラス・バイヤーズクラブ』のジャン=マルク・ヴァレ。
登山を趣味としていた私からすると、あまりに無知な自然に対する知識と準備に唖然とした。長い距離を歩くのにすごく重い荷物の量。それに、燃料を間違えてしまったりと、そんなことは考えられない。あまりにいきあたりばったり。この状態で、最終点までたどりつくことができたのは運が良かったとしか思えない。それでも、途中で補給したり、荷物を減らしたり、この道を歩く人たちとの出会いがあって、旅を続けることができた。やはり、人間ひとりでは生きていくことはできない。一人旅ただけど、一人旅ではなかったということだと思う(暁)。
製作年:2014年 製作国:アメリカ 上映時間:1時間56分
配給:20世紀フォックス映画 カラー/シネマスコープ