監督・脚本・製作:セオドア・メルフィ
出演:ビル・マーレイ(ヴィンセント)、メリッサ・マッカーシー(マギー)、ナオミ・ワッツ(ダカ)、クリス・オダウド(ブラザー・ジェラティ)、テレンス・ハワード(ズッコ)
母子家庭の小学生オリバーが引っ越してきた隣には、ガンコそうなお爺さんヴィンセントが一人暮らしをしていた。ママの仕事の都合で、下校後ヴィンセントがアルバイトでオリバーの面倒を見ることになった。酒とギャンブルが好きな不良爺さんのヴィンセントは、自分の都合だけで競馬場やバーにもオリバーを連れ回す。最初はしぶしぶのオリバーだったが、苛められていたところを助けられ、喧嘩のコツも伝授される。オリバーのおかげで競馬で儲けたヴィンセントもご機嫌。2人の間はいつしか近づき、最高の相棒に変わっていく。
セオドア・メルフィ監督はこれが初の長編作品ですが、広告業界出身でテレビやCMも手がけ、これまでも短編作品が高評価を受けています。主演にと切望したビル・マーレイに半年も電話をかけ続けて口説き落としたとか。粘った甲斐あって、第72回ゴールデングローブ賞の作品賞&主演男優賞にノミネートされています。この脚本にはたっぷりのユーモアと一緒に、老後の不安や不幸な結婚など社会の暗部もはめ込まれています。
ベテランの俳優たちに囲まれながら、小さなオリバー役のジェイデン・リーベラーが少しも萎縮せず、ビル・マーレイとの素晴らしいバディぶりを見せました。この作品の後も『アロハ』(日本未公開)でビル・マーレイと共演。出演作が続いているようです。ヴィンセントの家にやってくる娼婦のダカをなんとナオミ・ワッツ。出産間近のおなかでのポールダンスのシーンに目が丸くなりました。(白)
アルコールやギャンブルに溺れる、ちょい悪おやじのヴィンセント。面倒を見ることになったオリバーをバーや競馬場にまで連れていってしまう。でも、喧嘩に勝つ方法も教えてくれていい相棒になってゆく。ビル・マーレイのだめおやじぶりがいい。二人の最強コンビぶりがいい。(暁)
2014年/アメリカ/カラー/ビスタ/102分
配給:キノフィルムズ
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http://vincent.jp/
★2015年9月4日(金)全国ロードショー